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SOV(Share of Voice)とは?測り方・マーケティングや広告への活用法を解説

SOV(Share of Voice)とは?測り方・マーケティングや広告への活用法を解説


宮崎桃

Jan 22, 2026

市場環境が変化し、ユーザーが触れる情報が増える中で、自社の存在感を客観的に把握する指標が求められています。そこで役立つのが、市場におけるブランドの占有率を示す「SOV(シェア・オブ・ボイス)」です。

本記事では、SOVの基本定義や具体的な計算式、SNSやSEO領域での活用法までまとめました。成果を高める戦略や成功事例についても解説していきます。


SOV(Share of Voice)とは 

SOV(Share of Voice)とは

SOVとは、市場全体における自社の露出度を測るための指標です。市場全体といってもすべての市場ではなく、特定のチャネルにおいて競合他社と比較することで測られます。

かつてはテレビCMの出稿量などを指す言葉でしたが、デジタル化が進んだ現在では、SNSでの言及数、Webメディアでの記事掲載数、検索エンジンでの広告の表示回数など、オンライン上のさまざまな形での露出が対象となります。

市場での存在感が弱いと、良い商品でも売上につながりにくくなってしまいます。SOVを確認しておくと、競合他社との比較により自社の立ち位置を客観視でき、マーケティング戦略の方向性も明確になります。


SOVの計算方法

SOVを把握するには、テレビCM、SNS、検索エンジン、Web広告など、媒体ごとに適切な指標を用いて数値を出すことが求められます。そのため計算式はさまざまで、以下は一例です。

SOV=自社の広告表示数 ÷ 市場全体の広告表示数 × 100(%)

SOV=あるSNSでの自社へのメンション数 ÷ あるSNS全体のメンション数 × 100(%)

SOVの計算における「全体」というのは、自社と競合他社を合わせた数値のことです。例えば、X(Twitter)での自社へのメンション数が80、競合他社が120であれば、全体のメンション数は200となります。SOVは80÷200×100=40%です。競合との比較により、自社の露出度を割り出していきます。


SOVが重要な理由

現代の市場においてSOVが重要視される背景には、消費者の購買行動の変化が深く関わっています。2024年消費者インサイトレポートによれば、世界で約51%ものインターネットユーザーが、購入前に検索エンジンやSNSなどでリサーチを行うとのことです。インターネット上における自社の露出の大きさは、収益機会の確保につながることがわかります。

SNSなどでユーザーによる発信が増えれば、SOVがさらに高まり、ROI(投資収益率)の向上も期待できるでしょう。



SOVを高めるメリット

SOVを高めることで得られる恩恵は、単なる知名度の獲得にとどまりません。ここでは、ビジネスの持続的な成長に寄与する主要なメリットを解説します。


ブランド認知度の向上

SOVが高いということは、市場に自社の情報が広まっていることを意味します。ユーザーが自然と自社に関する情報を目にする機会が増えればブランド認知が向上し、売上増加につながります。まだ接点のない潜在層への効率的なアプローチも可能にするでしょう。


第一想起による売上の拡大

SOVの高まりは、ユーザーが購入を検討する際に「真っ先に自社を思い出す確率」を向上させます。情報が浸透しているブランドほど、比較検討の土台に残りやすく、結果として売上の増加につながる好循環が生まれます。

広告やコンテンツを通じて有益な情報を発信し続けることで、見込み客を効率的に集客し、スムーズに購入へと導くことが可能です。

競争優位性の確立

SOVは競合との比較によって計算されるため、自社の強みを見つけ出す指標としても活用されます。競合よりも自社が優位になる要素を見つけて訴求すれば、「この分野ならこのブランド」という強い印象をユーザーに与えることができます。顧客のロイヤリティが高まることでリピート購入も増え、競合が多額の広告費を投じたとしても覆されないほどのブランド力を確保できるでしょう。

▶︎あわせて読みたい:競合分析とは?手順やフレームワーク、便利なツールを解説

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                 

マーケティングにおける主なSOVの種類

SOVは領域ごとに測定方法が異なるため、どのチャネルで存在感を高めたいのかを整理しておく必要があります。ここでは、代表的なSOVの種類と特徴をまとめます。


SNSのSOV

SNSのSOVは、SNS上での自社の露出度を指します。代表的な数値として、投稿や広告の表示回数を示すインプレッション、表示された人数を示すリーチ、反応量を示すエンゲージメントがあり、競合の数値と比較することで測られます。SNS投稿のほか、SNS広告インフルエンサーマーケティングにおける数値も把握すると、より正確な状況がつかめるでしょう。

複数のSNSを一括で管理する場合は、ソーシャルリスニングツールの活用が有効です。2025年ソーシャルメディアの最新状況によれば、世界の企業の約51%で導入されており、マーケティング活動の基盤として広く利用されています。

▶︎あわせて読みたい:ソーシャルリスニングとは?重要性や分析手法、事例を解説

▶︎あわせて読みたい:UGCとは?注目される背景や活用するメリット・手順・成功事例を紹介



メディアのSOV

メディアのSOVは、新聞記事、テレビ、ラジオなど、メディアにおける自社の露出度です。メディア側から企業のことが取り上げられる場合と、PR活動のように企業側がメディアに能動的に情報を提供する場合があります。

メディアでの効果測定の際にも、メディアインテリジェンスツールが有効です。複数の媒体をまとめて管理でき、ネガティブな情報が広がらないようにする評判管理にも役立ちます。


検索エンジンのSOV

検索エンジンにおいても、SEOやリスティング広告などでの露出度からSOVを測ることができます。検索行動は購買の入口となるケースが多いため、重要な指標です。


SEO

SEO(検索エンジン最適化)におけるSOVとは、特定のキーワードで検索された際の自社サイトの表示順位や表示数の割合を指します。ユーザーは検索結果の上位から順に閲覧するため、検索結果の1ページ目に表示されれば広告費をかけずに安定した流入を確保できるのが最大の強みです。ユーザーの悩みに関連する幅広いキーワード群で露出を高めることが、検索領域でのシェア拡大につながります。


リスティング広告

リスティング広告とは、検索結果の最上部や最下部などに表示される広告のことです。リスティング広告のSOVは、検索ページにどれだけ自社の広告が表示されているかを表します。SEO対策で自社サイトが上位に表示されれば、リスティング広告とあわせて検索結果の複数箇所に自社の情報が表示され、露出度がさらに高まります。


SOVを高めるためのポイント3つ

SOVを高めるためのポイント3つ

SOVを高めるには、場当たり的な施策ではなく、長期を見据えた戦略的なアプローチが不可欠です。ここでは特に重要な3つのポイントを紹介します。


1. 目標(KGI・KPI)の設定

SOV向上の第一歩は、最終的に達成したい成果(KGI)と、その進捗を測る指標(KPI)を明確にすることです。例えば、KGIを「SNSでのブランド想起率を前年比20%向上」と設定した場合、KPIとして「投稿のリーチ数を月間50万以上」「ブランド名の言及数を月間1,000件」「エンゲージメント率を5%以上」などの具体的な数値を置くことで、目標が明確になります。チーム全体の意識も統一され、どの媒体に注力すべきかが一目で判断できるようになるため、効率よくSOVを高めることができます。

▶︎あわせて読みたい:KGIとは?KPIとの違い・設定方法・具体例をわかりやすく解説


2. マーケティング・広告戦略の最適化

SOVを高めるには、複数チャネルで接触機会を増やす戦略が必要です。ここでは代表的な施策を紹介します。


コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングは、ユーザーが知りたい情報をSNSやWebサイトなどで発信することで、SOVを押し上げる手法です。SNS運用においてはユーザーによる情報拡散も期待できるため、露出をさらに増やすことができます。ユーザーが抱える悩みや課題を解決するような魅力あるコンテンツ作りが必要です。


広告戦略

広告はSOVを伸ばすための直接的な方法です。年齢や居住地などのユーザーのデータを活用し、ターゲティングができます。広告の種類や掲載先のチャネルの特徴を把握したうえで、ターゲットに最も響く方法を選びましょう。競合が手薄なチャネルを見つけ出し、そこへ出稿する方法も有効です。


PR戦略

PR(広報)活動によりメディアへの露出を増やすことも方法の一つです。単なる宣伝ではなく、社会に有益な情報を発信することで、メディアやインフルエンサー、ブランドのファンから自発的に取り上げられる機会が増えます。特にプレスリリースは、信頼性のある情報源として有効です。メディアの露出が増えれば、検索結果の順位も改善されるでしょう。



3. 継続的なPDCAの実施

SOVを安定して高めるには、施策を実行して終わりにせず、継続的にPDCAを回すことが欠かせません。PDCAとは「Plan(計画)→Do(実行)→Check(検証)→Act(改善)」のサイクルを繰り返し、施策の質を高めていく手法です。

例えば、SNSの反応や検索での露出が伸び悩んだ場合は投稿内容や配信チャネルを見直し、改善策を次の計画に反映します。この積み重ねによって、SOVを向上させ、ブランドの存在感を強化できます。


SOVの計測にはツール活用が効果的

SOVを正確に把握するにはデータの収集と分析が必要ですが、手動では膨大な時間と労力がかかります。そこで役立つのがメディア計測ツールです。

ツールを使えば、分散している情報を自動で収集し、必要なデータだけを抽出できます。特にSOVは変化が早いため、リアルタイムで状況を把握できる環境があると、施策の改善が進めやすくなります。手作業では見落としがちな傾向や話題の急上昇も検知でき、効率的にSOVを管理できます。

Meltwaterのメディアインテリジェンスツールは、SOVを多角的に把握したい企業に適したサービスです。15のSNS、テレビ、ラジオ、紙媒体、27万のグローバルニュースソース、さらに2万以上のポッドキャストまで、手動では収集できない規模のデータを一括で分析できます。生成AIを活用した分析機能により、SOVの背景や要因、ブランドへの影響まで深掘りできる点も強みです。また、リアルタイムで急上昇中の話題を検知し、トレンドを逃しません。

膨大な情報を整理し、必要な示唆を素早く得られるため、SOVの改善に取り組む企業の強力なサポートとなります。

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SOV活用の成功事例

SOVを分析し、自社の立ち位置を客観的に把握することで、どのような成果が得られるのでしょうか。ここでは、ツールを活用してデータに基づいた戦略を展開し、成功を収めた2つの企業の事例をご紹介します。


株式会社サンリオ:UGC分析や露出測定に活用

サンリオはMeltwaterのツールを活用し、UGC(ユーザーが自発的に作成するコンテンツ)分析と、キャラクターごとのインターネット上での露出度を把握しています。

Webニュース記事の露出数、SNSでのエンゲージメント数、ソーシャルエコー数など複数の指標を組み合わせ、キャラクター別の話題量や投稿傾向を細かく分析しました。また、関係部署の社員がいつでも閲覧できるカスタムダッシュボードを構築し、アーンドメディアの露出や公式SNSで獲得したエンゲージメントの推移を継続的に確認できるようになりました。

これにより、キャラクターごとの人気動向をリアルタイムで把握し、社内全体のDX化も促進できました。

▶︎株式会社サンリオの事例をもっと詳しく

株式会社サンクゼール:オンラインでのグッドプラクティスの発見

ジャムやパスタソースなどの食品を提供するサンクゼールは、「お客さまの声を聴く」姿勢をオンラインでも徹底するために、Meltwaterのエクスプロアという分析ツールを導入しました。

SNS上のUGCをブランドごとに定量・定性の両面から分析することで、新商品のオンライン露出と売上の相関関係を把握できるようになりました。さらに、競合他社の分析で得た効果的なキャンペーンのタイミングを実際にSNSキャンペーンに反映した結果、フォロワー数が一晩で1.8倍に増加するといった成果も得られました。

▶︎株式会社サンクゼールの事例をもっと詳しく


まとめ|SOVを把握してマーケティング戦略を最適化

SOV(Share of Voice)は、市場で自社の情報がどれだけ露出しているかを示す指標です。SNS、検索、広告、PRなど複数チャネルの露出を可視化することで、強化すべき領域や競合との差を明確にし、認知拡大や売上向上につなげることができます。

分析にはツールの活用がおすすめです。膨大なデータを効率的に分析でき、UGCの傾向や話題の変化も把握できます。


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この記事の監修者:

宮崎桃(Meltwate Japanエンタープライズソリューションディレクター)

国際基督教大学卒。2016年よりMeltwater Japan株式会社にて新規営業を担当。 2020年よりエンタープライズソリューションディレクターとして大手企業向けのソリューションを提供。 ソーシャルメディアデータ活用による企業の課題解決・ブランディング支援の実績多数。 趣味は映画鑑賞、激辛グルメ、ゲーム

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