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動画マーケティングとは_メリット_成功事例_効果を出すコツ

動画マーケティングとは?メリット・成功事例・効果を出すコツ


Feb 26, 2026

スマートデバイスやSNSの普及によって動画は日常的に利用され、企業の認知度を大きく左右する存在となりました。ターゲットに合わせた訴求や拡散効果を数値で把握できる点は魅力的ですが、運用する際は課題も伴います。

この記事では、動画マーケティングの定義から注目される背景、メリット・デメリットを解説します。実際の成功事例や、HHH戦略を用いた設計の考え方までお伝えします。


動画マーケティングとは?

動画マーケティングとは、動画を活用して商品やサービスの魅力を伝え、顧客との関係を深める取り組みのことです。YouTubeやTikTokなどのSNSを通じて行うことが一般的です。動画は視覚や聴覚に訴えるため、短時間に多くの情報を届けることができ、理解や共感を得やすいといった特徴があります。

近年はコンテンツマーケティングが広がり、顧客に有益な情報を提供しながら信頼を築くことが重視されるようになりました。動画マーケティングにおいても、単に製品・サービスを宣伝するのではなく、製品の使い方を解説したり、ブランドの理念をストーリーとして表現したりすることで、顧客の記憶に残りやすくなります。

SNSは拡散機能があったり、企業と顧客間でやりとりが手軽にできたりするため、認知拡大や購買意欲の向上につながるでしょう。


動画マーケティングが注目される背景

動画マーケティングが急速に広がっている背景には、インターネットの普及があります。


動画広告市場の拡大

動画広告市場推計_予測_広告商品別

引用:サイバーエージェント、2023年国内動画広告の市場調査を実施


サイバーエージェントの調査では、日本の動画広告市場は年々拡大しており、2027年には一兆円規模へ成長すると予測されています。

グラフにある広告の種類は以下の通りです。

  • インストリーム広告…YouTubeなどの動画の再生中または動画前後に表示される広告
  • インフィード広告…SNSの投稿間に表示される広告
  • インバナー広告…Webサイトやアプリのディスプレイ広告枠に表示される動画広告

動画広告を形式別に見ると、インストリーム広告とインフィード広告が大半を占めています。YouTubeやInstagramなどのSNSの普及が、動画広告の市場拡大を後押ししていることが分かります。


スマートデバイスの普及

動画マーケティングの成長を支えるもう一つの要因が、スマートフォンを中心としたスマートデバイスの普及です。Meltwaterの調査では、スマートフォン経由のインターネットアクセスは、2025年時点で88.9%に登っています。

インターネット接続に使用されるデバイスのグラフ_Meltwater_グローバルデジタルレポート

引用:Digital 2026: グローバル・デジタルレポート(日本)

この数値は、ほとんどの人が日常的にスマートフォンを使って情報収集やコンテンツ視聴を行っていることを示しています。持ち歩ける端末で動画を気軽に視聴できる環境が整ったことで、企業はターゲットに合わせた広告配信を行いやすくなりました。

SNSや動画配信サービスの利用が生活習慣に組み込まれ、可処分時間の多くがスマートフォン上で消費されるようになったことも大きな要因です。こうしたデバイス環境の変化が、動画施策の価値を高めています。


動画マーケティングのメリット

動画を活用すれば、従来の広告では届きにくかった層にも効率よく情報を伝えられるようになります。ここでは、動画施策ならではの強みを整理します。


ターゲティングがしやすい

動画マーケティングの大きな強みとして、配信先やユーザー層を細かく設定できる点が挙げられます。テレビCMは広範囲に届けられる一方で、特定のユーザー層に絞り込めないことが難点です。これに対し、YouTubeやInstagramなどのプラットフォームでは、登録されている年齢や地域、興味関心などのユーザー属性を利用して広告を配信できます。

例えば、ランニング関連の動画を視聴しているユーザーにスポーツ用品を扱う企業が広告を届ければ、購買につながる可能性が高まります。限られた予算でも効率的にユーザー客へアプローチできるのが動画マーケティングのメリットです。

▶︎あわせて読みたい:ターゲットマーケティングとは?基本の分析手法と事例を解説

情報量が多く、訴求力が強い

動画の最大の魅力は、静止画やテキストに比べて短時間で多くの情報を伝達できる点にあります。映像と音声を掛け合わせることで、商品の特徴や利用シーンを具体的に説明できるだけでなく、ブランドの持つ世界観や開発の経緯などの情緒的な価値まで直感的に届けることが可能です。製品やブランドの理解は親近感を生み、購買への強力な後押しとなるのです。

情報のインプット効率が良いので、動画は最も「タイパ(タイムパフォーマンス)」の良い情報源として受け入れられています。

▶︎あわせて読みたい:ストーリーテリングとは?やり方やメリット、ビジネスでの活用事例を解説

拡散によるリーチの拡大が見込める

SNSには拡散機能があり、動画広告においても活用できます。ユーザーが「面白い」「役立つ」と感じたコンテンツは自然に拡散され、企業の想定を超えて多くの人に届く可能性があります。いいねやコメントは拡散を促すだけでなく、企業とユーザーとの双方向のコミュニケーションにもなり、心理的な距離が縮まることでファン化を促せることもメリットです。

特に特定のファン層を持つインフルエンサーとのコラボレーションは効果的です。彼らの発信を通じて動画が紹介されると、短期間で爆発的な認知を獲得でき、企業単体では接触が難しい層へも深く浸透させることが可能です。

企業側が一方的に広告を見せるだけでなく、ユーザーの手でも広がることにより、高い費用対効果を期待できるといえるでしょう。

▶︎あわせて読みたい:インフルエンサーマーケティングとは?メリット・デメリット、SNS別に成功事例を解説  


効果測定がしやすい

動画マーケティングの大きな魅力は、施策の結果をすべて数値で把握できる点です。テレビCMでは広告効果を売上で測るのがメインですが、オンライン動画なら視聴データを詳細に分析することで、どのような層に好感が持たれたかも知ることができます。

効果測定には、ソーシャルリスニングツールの活用がおすすめです。ユーザーが動画に対してどのような反応を示しているかをリアルタイムで可視化でき、再生数やクリック率などの具体的な数値データに基づいた評価が可能です。

効果測定の代表的な指標として以下の項目が挙げられます。

これらの数値を確認すれば、どの動画が効果的だったか、改善すべき点は何かを明確にでき、マーケティング活動全体の精度を高めることが可能です。

▶︎あわせて読みたい:SNS分析とは?注目される理由や活用方法、成功のポイントを解説


動画マーケティングのデメリット

動画を活用すると多くのメリットが得られる一方、導入には課題も存在します。ここでは代表的な注意点や、実施前に理解しておくべきポイントを解説します。


動画マーケティングのノウハウが必要

動画マーケティングを成功させるには、専門的な知識や経験が欠かせません。映像制作の技術だけでなく、SNS上の拡散やユーザーとのコミュニケーションに関する理解も必要です。特に配慮すべきは、情報の拡散に伴う「炎上リスク」です。誤解を招く表現があったり、意図せず差別的な表現が含まれていたりすることで、ブランドイメージを損なうこともあります。

炎上を避けるため、社内のSNSガイドラインの策定は必須といえるでしょう。明確なルールと対応方針を定めておけば、万が一の際にも迅速かつ一貫した対応が可能になります。社内の担当者が知見を蓄積するとともに、外部の専門家とも柔軟に連携することが求められます。


動画制作を依頼する場合はコストがかかる

動画マーケティングを外部に依頼する場合、制作費用が大きな負担となります。映像の企画、撮影、編集には専門的なスキルが必要であり、質の高いコンテンツほどコストは高額になりがちです。加えて、インフルエンサーとコラボレーションする場合は、その出演料やプロモーション費用も必要となります。

投資に見合う成果を得られるかを事前に検討せずに始めると、想定以上の負担になる可能性があります。

▶︎あわせて読みたい:インフルエンサーマーケティングの費用相場とは?依頼方法と事例を徹底解説


制作に時間がかかる

動画マーケティングにおける大きな壁の一つが、制作に要する時間の長さです。企画立案やシナリオ作成のほか、撮影や緻密な編集作業など、動画制作には数多くの工程が伴います。特にクオリティを追求するほど、準備や編集に膨大な時間が費やされます。

市場のトレンドは変化が速いので、制作に時間をかけすぎると、公開する頃にはトレンドに乗り遅れてしまうリスクがあります。成果を最大化するには、あらかじめ時間的余裕を見込んだ戦略的なスケジュール管理が必要となります。


動画マーケティングの成功事例

動画を戦略的に活用し、認知拡大やファン獲得に成功した企業は増えています。ここでは、媒体の使い分けやコンテンツ設計の手本となる、代表的な2つの事例を見ていきましょう。


ユニ・チャーム:複数の媒体活用でリーチ拡大

【CM】ユニ・チャーム 超快適

衛生用品やペットケア用品の大手メーカーであるユニ・チャームは、「超快適マスク」のプロモーションで、テレビCMとYouTube広告を連動させました。テレビでは届かない層にYouTubeで接触し、認知度を引き上げています。

YouTube広告の発信時期は「注意を引きつけるティザー期」「テレビCM放映期」「テレビCM後のリマインド期」の3期に分かれており、ユーザーの関心を促しながら長期間に渡って認知を維持しているのが特徴です。また、スマホ視聴に最適な縦型動画も導入し、ユーザー体験を損なわないようにしています。

結果、テレビ単独よりも広いリーチと高い費用効率を実現し、市場シェアの拡大とブランド強化に成功しました。

サントリー:魅力的なコンテンツでファンを獲得

BOSS|ゴジラ『CP・青き日の衝撃』篇 65秒 サントリーCM

大手飲料メーカーのサントリーは、テレビでリーチできない層をYouTubeで補完することで、新しい顧客層の開拓とエンゲージメント向上の施策を展開しました。

代表的な事例は、缶コーヒー「BOSS」の動画広告です。ゴジラの制作陣や東京メトロで25年勤務している社員など、長年従事している仕事や人に焦点が当てられています。働く人に寄り添うコーヒーとして表現されているとともに、BOSSの長年のこだわりとも共鳴しているのが特徴です。

この動画広告によりファンとの結びつきが強まり、ブランドリフト調査でも好感度や広告想起の向上が確認されています。リーチ獲得にとどまらず、ファン層の拡大を実現した点が大きな成果といえるでしょう。


動画マーケティング成功のコツ

動画マーケティングで成果を上げるには、質の高い映像を作るだけでなく、一貫した戦略設計が重要です。ここでは、動画マーケティングを運用する際の核となるポイントを解説します。


目的・ターゲットを設定する

動画マーケティングを成功させるには、「何のために作るのか」を明確にすることが重要です。認知を広げたいのか、それとも商品の購入を後押ししたいのか、ゴールを定めて初めて効果的な見せ方が決まります。

次に検討するのが、ターゲットの絞り込みです。ターゲット層のライフスタイルや趣味嗜好を具体的に想定すると、動画の方向性がぶれなくなります。例えば、若年層向けなら「短尺でインパクトのある映像」が、じっくり比較検討したいビジネス層向けなら「信頼感のある丁寧な解説」が適しています。

「誰に、何を伝え、どう動いてほしいのか」という土台をしっかりと固めることが、限られたリソースで最大限のパフォーマンスを発揮するための第一歩となります。


目標(KPI)を設定する

マーケティングでは、達成度を測るための具体的な目標が欠かせません。最終的なゴールにたどり着くための中間目標である「KPI」を設定すると、動画が目的に沿っているかを判断でき、改善点も早期に見つけられます。指標がないと評価が感覚的になり言語化しづらいですが、数値を基準にすることで、根拠に基づいた適切な対応や社内共有ができるようになります。

▶︎あわせて読みたい:SNSマーケティングのKPI・KGIの設定方法は?目的別の具体例も解説

配信先の媒体を決める

動画マーケティングの効果を高めるには、ターゲット層が利用している媒体や特徴に合わせて選ぶことが重要です。2025年10月時点の国内における主要な6つのSNSの特性をまとめました。

LINE

  • 日本国内ユーザー数:約9,900万人
  • 日本の人口に対する割合:80.5%
  • 男女比:男性52.8%/女性47.2%
  • 年齢層:10代~60代以上まで幅広く分散
  • 特徴:国内で最も利用率が高く、日常的なコミュニケーション基盤として定着

Facebook

  • 日本国内ユーザー数:約1,650万人
  • 日本の人口に対する割合:13.4%
  • 男女比:男性55.8%/女性43.6%
  • 年齢層:35~54歳が中心
  • 特徴:比較的高年齢層に強く、BtoBやコミュニティ活動などビジネスにも活用

Instagram

  • 日本国内ユーザー数:約6,320万人
  • 日本の人口に対する割合:51.4%
  • 男女比:男性43.5%/女性56.1%
  • 年齢層:18~34歳が中心
  • 特徴:女性比率が高く、ビジュアル訴求やブランドイメージ強化に有効

X(Twitter)

  • 日本国内ユーザー数:約7,120万人
  • 日本の人口に対する割合:57.9%
  • 男女比:男性49.1%/女性50.6%
  • 年齢層:25~34歳が中心
  • 特徴:リアルタイム性が高く、ニュースやトレンド拡散に強み

TikTok

  • 日本国内ユーザー数:約3,920万人(18歳以上)
  • 日本の人口に対する割合:31.9%
  • 男女比:男性48.1%/女性51.9%
  • 年齢層:25~34歳が中心
  • 特徴:短尺動画に特化し、拡散力が高くエンタメ性に優れる

YouTube

  • 日本国内ユーザー数:約7,850万人
  • 日本の人口に対する割合:63.9%
  • 男女比:男性51.6%/女性48.4%
  • 年齢層:全世代で幅広く利用
  • 特徴:長尺から短尺の動画まで配信可能で、教育・娯楽・商品紹介など多用途に活用される

参考:Digital 2026: グローバル・デジタルレポート


HHH戦略を活用する

動画マーケティングを継続させるには、Googleが提唱する「HHH戦略」が効果的です。Hero・Hub・Helpという役割の異なる動画の組み合わせにより、認知拡大からファン化までを戦略的に設計できます。


Heroコンテンツ:認知を高める

Heroコンテンツは、多くの人にブランドや商品を知ってもらうための動画コンテンツです。新商品発表やブランドメッセージの訴求、季節キャンペーンなどで活用されます。動画冒頭の数秒で印象を残すことが成功のカギです。SNSで思わずシェアしたくなるようなインパクトのある映像やストーリーを取り入れれば、拡散を通じて認知度を一気に高めることも可能になります。

ユーザーとブランドが出会う入り口となるコンテンツであり、ここでの強い第一印象が、その後のマーケティング活動を有利に進める鍵となります。

Hubコンテンツ:購買につなげる

Hubコンテンツは、購買意欲を高めるための動画です。Heroコンテンツで認知された層に対し、商品の魅力や活用シーン、実際に使用しているユーザーへのインタビューなどを届け、購入へと導く役割を担います。一過性の話題作りではなく、有益な情報を定期的に届けて信頼を積み重ねることが重視されます。

Helpコンテンツ:リピート率向上やファン化を狙う

Helpコンテンツは、Hubコンテンツから製品・サービスの利用に至ったユーザーの疑問を解消するための動画です。具体的には、製品の初期設定ガイドやトラブル時のメンテナンス方法、Q&Aの解説動画などが挙げられます。Helpコンテンツは購入後の安心感の醸成につながり、顧客を中長期的に支え続け、ファン化を促すのにも効果的でしょう。

▶︎あわせて読みたい:リテンションマーケティングとは?重要性・成功事例・手法を解説


効果測定を行い、PDCAを回す

動画マーケティングを継続的に成功させるには、効果測定を行い、その結果をもとに改善を繰り返すことも大切です。この考え方を「PDCA」と言います。PDCAとは Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善) の頭文字を取ったものです。

動画マーケティングでは、まず目的やターゲットを定めて計画を立て(Plan)、実際に動画を制作・配信してから(Do)、再生回数やエンゲージメント率、CVRなどの数値を用いて効果を測定します(Check)。その結果を踏まえて改善点を見つけ、次の施策に反映させます(Action)。

PDCAを意識すれば、一度で完璧を目指すのではなく、長期的な視点で成果を捉えられるようになります。


まとめ|動画マーケティングで記憶に残るPRを

動画マーケティングは、動画ならではの情報量やSNSの拡散力を活かし、認知から購買、ファン化まで幅広い目的に対応できる手法です。ノウハウやコスト、制作時間などの課題も存在しますが、体制を構築しSNSの拡散力を利用することで、費用対効果の向上が見込めるでしょう。

動画マーケティングを成功させるには、長期的な視点で魅力的な動画を作ることがポイントです。目的やターゲットを明確にし、効果測定により改善を続けることで、印象に残るPRを実現できるでしょう。

※本調査内容を転載・ご利用いただく場合は、出典元にMeltwaterを記載のうえご利用ください。


この記事の監修者:

宮崎桃(Meltwate Japanエンタープライズソリューションディレクター)

国際基督教大学卒。2016年よりMeltwater Japan株式会社にて新規営業を担当。 2020年よりエンタープライズソリューションディレクターとして大手企業向けのソリューションを提供。 ソーシャルメディアデータ活用による企業の課題解決・ブランディング支援の実績多数。 趣味は映画鑑賞、激辛グルメ、ゲーム

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