コンテンツへスキップ
logo
SNS戦略の立て方6ステップをわかりやすく解説!成功事例も紹介

SNS戦略の立て方6ステップをわかりやすく解説!成功事例も紹介


山﨑伊代

Jan 19, 2026

SNSを活用して成果を上げたいと考えていても、何から始めればよいのか迷う場面は少なくありません。投稿を続けているのに効果が見えにくい、ターゲットに届いているのか不安になる、といった悩みは多くの担当者が抱える課題でしょう。

この記事では、SNS戦略の定義から、企業の認知度アップや売上増加につながる戦略策定の流れをわかりやすく解説します。すぐに活用できる成功事例や、戦略をより効果的にするためのポイントも紹介します。

SNS戦略とは

SNS戦略とは

SNS戦略とは、企業のビジネス目標達成のために、SNSをどのように活用するかを明確にしたSNSマーケティングの全体計画を指します。

ブランド認知の拡大や売上向上といった最終目標に対し、どのSNSプラットフォームを使い、どのようなコンテンツを、どのくらいの頻度で発信していくかなど、以下のように段階的に計画していきます。

  • 目標設定:売上増加やブランドイメージの確立など
  • ターゲットオーディエンスの設定:ターゲット層の年齢、興味、行動様式など
  • SNSプラットフォームの選定
  • KPIの設定:フォロワー数、エンゲージメント率など中間目標の設定
  • コンテンツ内容と発信頻度の設定
  • 担当者の配置

戦略を立てることで、ターゲットがほしいと思う情報を届けることができ、企業や商品への信頼構築につなげることができます。戦略を実行した後は、測定結果をKPIと照らし合わせて改善を続けていくことで、最終目標が達成されるでしょう。


SNS戦略が重要な理由

現在のマーケティングにおいて、SNS戦略は成果を出すための必須要素となっています。その背景には、SNSやブログなどのソーシャルメディアが消費者の生活に深く浸透し、企業の認知や購買行動に強い影響力を持つようになったことが挙げられます。

総務省の調査では、メールや通話などのコミュニケーションメディアの中で、平日・休日の利用が最も多いツールはソーシャルメディアでした。特に10代~40代は、メールの利用よりもソーシャルメディアの利用が上回っています。

顧客がよく利用するツールであるSNSは、企業が商品やサービスをアピールする場としても最適です。Meltwaterのレポート「2025年ソーシャルメディアの最新状況」によると、日本でソーシャルメディアの役割の重要性が今後「とても上がる」または「やや上がる」と回答したマーケティング担当者の割合は約70%に達しています。

SNS戦略が重要な理由

SNSは影響力がある分、戦略なく運用を行うとブランドイメージの低下といった大きなリスクにつながる可能性もあります。SNS戦略は、こうしたリスクを回避し、継続的に事業成果に貢献するための土台となるのです。

参考:Meltwater 2025年ソーシャルメディアの最新状況

           総務省 令和6年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書

戦略的なSNSマーケティングを行うメリット

戦略に基づいたSNSマーケティングを展開することで、企業は従来のマーケティング手法では難しかった多様なメリットを享受できます。


広告費を抑えて認知度がアップできる

SNS戦略は、企業の認知度を低コストで広範囲に拡大するための強力な手段となります。SNSは無料でアカウントを開設・運用できるうえに、シェア機能もあります。SNS戦略を実行することで質のよいコンテンツがターゲットに刺されば、ユーザーが他のユーザーにコンテンツをシェアするようになり、想定を上回るスピードで情報が広がるでしょう。広告を使わなくても工夫次第でサービスを世の中に浸透させることが可能になります。


高いターゲティング精度で広告が運用できる

SNSでは広告を利用することもできます。広告を利用しない場合、コンテンツの拡散はユーザーにゆだねられますが、広告を利用すればユーザーが設定した年齢や居住地などでターゲティングすることができます。SNS戦略でターゲットを適切に設定すれば、効率的な訴求ができるでしょう。広告でも無料でシェア機能が使えるため、潜在層への情報拡散も期待できます。


顧客エンゲージメントを向上できる

SNS戦略の導入は、企業と顧客とのエンゲージメント(親密度や結びつき)を深く築き、売上増加につながります。SNSは、コメントやリアクション機能などを通じて、顧客と双方向のコミュニケーションを取れる点が特徴です。SNS戦略により顧客からの質問や意見に丁寧に対応することで、企業に対して信頼感や親近感が生まれ、熱心なファンへと変わります。

ファン化した顧客は、サービスから離脱することなく、LTV(顧客生涯価値)を向上させるでしょう。また、自発的に商品に関するコンテンツを作ったり、他者へ商品を推奨したりする「アンバサダー」の役割を果たしてくれる可能性もあり、さらなるブランドイメージの向上や認知の広がりの要因にもなり得ます。

▶︎あわせて読みたい:エンゲージメント率とは?各SNSの計算方法や平均値、向上させるポイントを解説


SNS戦略の策定6STEP

SNS戦略の策定6STEP

効果的なSNS運用を実現するためには、場当たり的な投稿ではなく、手順を踏んだ戦略策定が不可欠です。ここでは、企業の目的を達成するためのSNS戦略を構築する6つのステップを解説します。


1. 目的・目標(KGI)を明確にする

SNS戦略を策定する上で、まず最初に行うべきことは、SNSアカウントを運用する目的を明確にし、達成すべき最終目標(KGI)を具体的に設定することです。この土台がしっかりしていないと、運用が進むにつれて活動の方向性が定まらなくなってしまう可能性があります。

企業がSNSを活用する目的は、「売上アップ」「採用数の増加」「認知拡大」「ブランディング」などが挙げられます。目標は、以下のように数値を用いて表します。

 目的:認知拡大 → 目標:3ヶ月後にブランド認知度を10%向上させる

 目的:新規顧客獲得 → 目標:6ヶ月以内に新規顧客を50件獲得する

目標を明確にすることで、チーム全体が共通のゴールを意識でき、後のステップでも戦略の軸がぶれにくくなります。現状をデータで表しておくと、運用開始後にSNSによる効果が出ているかを客観的に検証しやすくなります。


2. ペルソナを設定する

運用の目的と目標が確定したら、次はペルソナを設定し、SNSを通じてアプローチすべき人物像を明確にします。ペルソナは、詳細なターゲット像です。年齢や性別といった基本属性だけでなく、普段の行動パターン、ライフスタイル、そしてどんな情報に触れているかまで設定することが求められます。

ペルソナを設定するメリットは、投稿内容を考える際に顧客視点を具体的に想像できるようになり、ユーザーのニーズに合致したコンテンツを生み出しやすくなる点です。また、企業アカウントの運用では複数の担当者が関わるため、ペルソナという共通認識を持つことで、投稿のトーンや内容に一貫性を持たせることもできます。既存顧客のデータや、顧客へのヒアリングを通して得られた情報を活用すれば、よりリアリティのあるペルソナを構築できるでしょう。

▶︎あわせて読みたい:ペルソナ分析とは?主な設定項目や手順、注意点を解説


3. 利用するSNSを選定する

ペルソナ設定を終えたら、そのペルソナに最もリーチしやすいSNSプラットフォームの選定を行います。以下は主なSNSプラットフォームと、その特性です。

SNS主要な利用層とコンテンツの特徴
Instagram・10代~50代と幅広く利用され、女性の利用率が男性を上回る
・画像や動画コンテンツがメインで視覚的な訴求力が高い。ライブ配信や24時間限定で動画をシェアできるストーリーズ機能も人気
YouTube・10代〜60代の幅広い世代に利用されている
・ハウツー系やエンタメ系の長尺動画がメイン
X(Twitter)・ボリューム層は10代~30代
・短いテキストのコンテンツが中心であり、キャンペーンやトレンドに合わせた素早い情報発信と拡散力が強み
TikTok・10代〜20代を中心とした若年層の利用率が高い
・短尺動画が主体であり、エンターテイメント性の高いコンテンツが拡散しやすい
LINE・10代〜60代の幅広い層に浸透
・メッセージ配信やクーポン配布などでマーケティングが可能

参考:総務省令和6年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書


ペルソナが日常的によく利用しているSNSを選ぶことは、情報を届けるための最も確実な方法です。ただし、潜在顧客層へのリーチを拡大を目指す場合は、顕在顧客があまり利用していないSNSの活用やSNS広告の出稿も選択肢になるでしょう。

▶︎あわせて読みたい:インスタグラム企業アカウントとは?作り方・注意点・成功例を解説



4. KPIを設定する

SNS戦略を実施する際は、成果につながっているかを検証するために、KPI(重要業績評価指標)を設定します。KPIは、KGI(最終目標)を達成するために、日々の運用で追うべき中間的な数値目標です。

KPIの例としては、以下のような項目が挙げられます。

  • フォロワー数: 企業アカウントをフォローしているアカウント数
  • インプレッション数:投稿がユーザーに表示された回数
  • エンゲージメント数(率): 投稿に対する「いいね」やコメント、シェアなどの反応の数(割合)
  • コンバージョン数:SNS経由での資料請求や購入などの最終的な成果数


KPIはあくまでKGI達成のための数値です。KPIの定期的な効果検証を通じて、KGI達成に向けてPDCAを回していきましょう。

▶︎あわせて読みたい:SNSマーケティングのKPI・KGIの設定方法は?目的別の具体例も解説


5. 投稿頻度・内容を決める

投稿の頻度と内容は、SNS戦略の成果を大きく左右します。運用初期は更新頻度を高めることでフォロワーが集まりやすく、1週間あたり1回~3回程度の投稿が目安です。

投稿内容については、ペルソナが抱える悩みや興味関心を踏まえた情報をメインとしましょう。競合分析を通じて他社の投稿内容も把握すると、自社の方向性が明確になります。ユーザーは過度な宣伝に嫌悪感を抱く傾向があるため、明らかな宣伝よりも、お役立ち情報の発信やコミュニケーションなどを通して企業のことを伝えるのが望ましいです。

▶︎あわせて読みたい:SNSコンテンツカレンダーとは?作り方・データ活用術まで徹底解説


6. 担当者のアサインを行う

SNS戦略を安定的に実行し、継続的な成果を出すためには、適切な担当者のアサインが欠かせません。戦略設計やKGI/KPIの設定など全体を統括するSNSプロジェクト責任者のもとに、以下のような担当を振り分けるのが望ましいです。

  • SNSアカウント運用担当者:投稿内容の考案や投稿前のチェック、ユーザーとのコミュニケーションを担当
  • SNSキャンペーン担当者:ハッシュタグキャンペーンやインフルエンサーとのタイアップなどの企画を担当
  • SNS広告出稿担当者:広告クリエイティブの制作やLPの改善を担当


役割を適切に分担することで、担当者一人ひとりの負担を減らし、専門性を高めながらアカウントを運用できるでしょう。


効果的なSNS戦略を立てるポイント

効果的なSNS戦略を立てるポイント

策定したSNS戦略をより効果的に実践し、継続的な成長を実現するためのポイントを解説します。

メッセージ・コンテンツに一貫性をもたせる

SNSで発信するメッセージやコンテンツに一貫性を持たせることが重要です。ブランドの方向性が投稿ごとに異なると、ユーザーに混乱を与え、信頼を損ねる可能性があります。

運用チーム内でガイドラインを共有し、全ての投稿がブランドの定める基準を満たしているかをチェックすることが重要です。例えば、企業のロゴを必ず入れることや、言葉のトーンを「です・ます」にすることなどが挙げられます。投稿前にチェックの過程を入れれば、炎上リスク防止にもつながります。

▶︎あわせて読みたい:企業担当者必見!SNSガイドラインとは?作成の6ステップを解説


PDCAを回し続け、必要な調整を行う

SNS運用は、一度戦略を立てて終わりではなく、継続的に改善していくことが重要です。そのために役立つのが PDCAサイクル です。

  • Plan(計画):戦略や投稿方針を立てる
  • Do(実行):実際に投稿や施策を行う
  • Check(検証):投稿の反応や数値データ、コメントを分析する
  • Action(改善):結果を踏まえて次の投稿内容や頻度を調整する

この流れを繰り返すことで、エンゲージメント率の低いコンテンツを把握し、改善点を明確にできます。さらに、変化するSNSのアルゴリズムやトレンドにも柔軟に対応でき、戦略を常に最適化しながら成果を最大化することが可能です。


ツールやAIを活用する

SNS運用におけるデータ分析、情報収集、リスク管理といったタスクを効率化するには、専門的なツールやAI技術を活用するのが効果的です。人の手だけでは追いつかない情報分析やデータ収集を、ツールがサポートしてくれます。

特に有効なのが、SNS上の膨大な会話や評判を分析するMeltwaterのソーシャルリスニングツールです。このツールを活用することで、以下のような多様な分析が可能になります。

  • トレンド分析:市場全体の動向やユーザーの関心をリアルタイムで把握し、コンテンツの企画アイデアに活かせる
  • 競合分析:自社だけでなく競合他社のパフォーマンスや、ユーザーからの評判を詳細に比較できる
  • リスク管理:ブランドに関するネガティブな意見や炎上の予兆を自動で検知し、迅速に対応できる

このような高度な分析機能を持つAIツールを活用すれば、データに基づいた迅速かつ正確な意思決定が可能となり、SNS戦略をより効率的に推進できるようになります。

▶︎あわせて読みたい:2025年のトレンドから読み解くマーケティングの未来戦略


SNS戦略の成功事例

SNS戦略をより具体的にイメージし、自社の戦略策定に活かすには、実際に成果を出している企業の事例の分析が有効です。ここでは、目的とターゲットに合わせたSNS活用で成功している企業の事例を紹介します。


ユニクロ:Instagramでのオムニチャネル戦略

ユニクロは、X(Twitter)やTikTokなども活用しつつ、Instagramを主力にオンラインとオフラインが融合したオムニチャネル戦略を成功させています。

Instagramはビジュアルの訴求に強いため、ファッションブランドとの相性がいいのが特徴です。ユニクロはInstagram投稿でコーディネートを提案し、ユーザーをオンラインストアや実店舗に誘導しました。また、「#UNIQLOコーデ」などのハッシュタグでUGC(ユーザー生成コンテンツ)の作成を促し、他のユーザーの購買欲をさらに高めています。


Duolingo:Tiktokでのバイラルマーケティング

外国語学習アプリを開発・提供しているDuolingoは、若年層の多いTikTokを主戦場にバイラルマーケティングで成功しました。バイラルマーケティングとは、口コミによる拡散を利用したマーケティングのことです。

X(Twitter)やInstagramも運用する中で、TikTokに特化した型破りなコンテンツを展開しているのが特徴です。マスコット「Duo」の着ぐるみの中の人の視点でオフィスを見て回るなど、ユニークな設定がアプリの認知度を飛躍的に向上させ、フォロワー数は約1,700万人にもなりました。TikTokの特性を利用してダンスなどでユーモラスに表現し、ユーザーの親近感を高めた事例です。



サンクゼール:X(Twitter)でキャンペーンの実施

食品・飲料を扱うサンクゼールは、X(Twitter)の拡散力を活かした施策を行っています。ソーシャルデータの分析を通じて、SNS上のバズ(話題)などPOSデータでは把握が難しい要因も拾い上げることができ、商品の露出と売上げの相関関係が明らかになりました。また、競合他社の分析により、キャンペーンの最適なタイミングも計れるようになりました。

結果、あるキャンペーンではフォロワー数を一晩で1.8倍増加させることに成功しました。ターゲット層に合うSNSの選定だけでなく、データ活用も積極的に行ったことが成功につながった事例です。

▶︎あわせて読みたい:【2025年版】SNSキャンペーン成功事例15選!トレンドや注意点も解説


まとめ|SNS戦略を整えて効率よく成果につなげよう

SNS戦略とは、企業の認知度向上や売上増加という目標達成に向け、SNSをどう運用していくかという計画のことで、SNSをビジネスの成長につなげるために欠かせません。戦略の策定は、目的・目標の明確化から始まり、ターゲット設定、KPI設定、投稿内容決定、そして適切な体制構築という手順を踏むことが重要となります。

ツールやAIを活用すれば、トレンド分析や炎上リスク管理も効率化でき、データに基づいた意思決定が実現します。成功事例から学びながら、自社に合った戦略を構築することが成果への近道です。

この記事の監修者:
山﨑伊代(Meltwate Japanエンタープライズソリューションディレクター)

大学卒業後、新規顧客開拓セールスコンサルタントとしてMeltwater Japan株式会社入社。
食品・生活用品・エンタメ・自動車・機械・学校法人等多種多様な企業・団体の広報・マーケティング部門のデジタル化並びにグローバル化をMeltwaterのソリューションを通して支援。 2016年~2018年グローバルセールスランキング首位。 趣味は山登りとビデオゲーム。

LinkedIn