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【2025年上半期】世界で人気のハッシュタグは?日本からは「#推し活」「#Y2K」がランクイン

【2025年上半期】世界で人気のハッシュタグは?日本からは「#推し活」「#Y2K」がランクイン


宮埼桃

Sep 4, 2025

ハッシュタグは、SNSなどで情報検索に使用されるものです。マーケティングにも応用することで、ターゲット層に適切にアピールできます。

本記事では、2025年上半期の人気ハッシュタグをMeltwater「エクスプロア」のAI検索アシストツールで、国別・テーマ別に徹底調査しました。最新トレンドの背景やAI時代の効果的な活用法、成功事例など、マーケティング戦略のヒントを提供します。

ハッシュタグとは

ハッシュタグとは、キーワードの頭にハッシュタグマーク(#)をつけたタグのことです。InstagramやTikTokなどのSNSによく利用されます。その投稿に関するキーワードをハッシュタグとして挿入することで、投稿を検索で見つけやすくするのが目的です。SNSを運用している企業は、人気のハッシュタグを押さえておくと、ターゲット層へのリーチ率アップにつながります。

ハッシュタグは、共通の興味・関心を持つ人々を結びつけるコミュニティ形成や情報検索の利便性という役割を持っています。特に企業のキャンペーンでは独自のハッシュタグを設けることで、認知拡大や口コミの収集ができるメリットがあります。


【国別】2025年上半期の人気ハッシュタグ

国別に人気のあるハッシュタグを、MeltwaterのAI検索アシストツール「エクスプロア」で調査しました。

【国別】2025年上半期の人気ハッシュタグ

日本:Z世代発の言葉・流行の再来・SNS関連が人気

日本では、Z世代を中心に人気ハッシュタグが生まれています。以下のようなハッシュタグがありました。

#推し活(自分の好きなアーティストやキャラクターを応援する活動のこと)

#音源バズ(SNSの音源によって動画が拡散されること)

#Z世代(1990年代後半~2010年代前半に生まれた世代)
#バズ(SNSの投稿や口コミが拡散されること)

#Y2K(2000年前後に流行したファッションや文化)

#グランジ(1990年代に人気となったラフなファッションスタイル)

#リバイバル(復活、再生)

#ショート動画(SNSなどにある1分以内の短い動画)

#フィード(SNSのメイン画面)

#クリエイター(ものづくりをする人。SNSで発信する人も含まれる)


#Y2K#グランジ#リバイバルなど約30年前を表す言葉や、昔流行したものが復活するといった意味の言葉、#音源バズ#ショート動画#フィード#クリエイターなどのSNS関連用語が、ハッシュタグによく使われています。#推し活のように他の国と比べて分野が限定されているものが多く、トレンドがわかりやすいのも特徴です。

アメリカ:定番もの・SNS関連・社会課題が人気

アメリカではInstagramやTikTokを中心に、以下のようなハッシュタグがありました。 

#love

#instagood(Instagramで使われる「この投稿いいよね」)

#ai(人工知能)

#fashion

#tiktok

#viral(「バズる」のスラング)

#sustainability(サステナビリティ:持続可能性)

#motivation

#photography

#usa

#love#instagood#fashionなど定番フレーズのほか、#instagood#tiktok#viralのようなSNS関連、#ai #sustainability など社会課題に関するハッシュタグが目立ちました。

中国:時事・生活関連が人気

微博(Weibo)や小紅書(RED)、抖音(Douyin)など独自のSNSを多く持つ中国では、以下のようなハッシュタグが人気でした。

#热点(ホットニュース)
#潮流(トレンド)
#美食(グルメ)

#社会

#旅游(旅行)

#生活

#时尚(ファッション)

#健康

#科技(科学技術)

#娱乐(娯楽)

#热点(ホットニュース)・#社会#科技(科学技術)など時事関連や、#美食(グルメ)・#旅游(旅行)・#时尚(ファッション)など生活を楽しむためのものが多いことがわかります。


韓国:モッパン・Kカルチャー・生活関連が人気

TikTokやInstagramを中心に、以下のようなハッシュタグが人気です。

#먹방(モッパン/大食い配信)

#여행(旅行)

#패션(ファッション)

#브이로그(Vlog)

#일상(日常)

#음식(食べ物)

#뷰티(ビューティー)

#연예인(芸能人)

#쇼핑(ショッピング)

#트렌드(トレンド)


特徴的なのは、#먹방(モッパン/大食い配信)で、韓国内で流行になっていることがうかがえます。 #연예인(芸能人)や #뷰티(ビューティー)のようなKカルチャー関連も人気です。 #여행(旅行)・#패션(ファッション)・#음식(食べ物)など生活関連のものは中国での人気ハッシュタグと傾向が似ていますが、#브이로그(Vlog)・#일상(日常)など、日常生活の中から小さな楽しみを見つけようとする価値観も見られます。


世界的には定番もの・生活関連・SNS関連が人気

次に、2025年上半期に世界的に多くの投稿で使われたハッシュタグを見ていきましょう。

世界的には定番もの・生活関連・SNS関連が人気

世界中で使われているハッシュタグは共感性が高く、文化や言語の壁を越えて、多くの人にリーチできる強みがあります。#love#happyなどの定番のものから、#travel#fashion#food のような生活関連のもの、#viral #instagood・#tiktokのようなSNS関連用語も多く見られました。

ハッシュタグの生成ツールを使うメリット

AI技術の発展とともに、投稿に最適なハッシュタグの自動生成ができるツール(ハッシュタグジェネレーター)が登場しています。無料で利用できるものや、「Sprout Social」「Brand24」「Influencer Marketing Hub」といった有料ツールもあります。ハッシュタグ自動生成ツールを活用すると、作業の効率化とターゲット層へのリーチ率アップにメリットがあります。


ハッシュタグ自動生成ツールは、投稿内容や画像、文脈、トレンド、ユーザー行動や嗜好、エンゲージメント指標などをリアルタイムで解析し、最も関連性の高いタグを自動で提案してくれます。無料のツールでも「海をテーマにした音楽フェスティバルのハッシュタグ」などとプロンプトを入力するだけで、最適なハッシュタグを瞬時に生成が可能です。投稿のリーチを拡大し、潜在的なターゲットユーザーへのアプローチが可能になります。


また、投稿の「リーチ数(投稿を見た人数)」「インプレッション数(投稿が表示された数)」「エンゲージメント数(「いいね」などユーザーからのリアクションの回数)などを分析する機能もあり、最適な投稿時間の判断やキャンペーンの効果測定にも役立ちます。


AI分析のあるハッシュタグ自動生成ツールを活用した成功事例もあります。某ファッションブランドではSNSフォロワー数が3カ月間で25%以上増加と売上向上を達成し、某非営利団体では募金キャンペーンで寄付額が前年比で*140%向上しました。
*1参考:The Rise of AI-Powered Hashtag Generators for Targeted Social Reach


ハッシュタグ自動生成ツールにより、キーワードの選定などの作業時間を減らせるうえに、精度の向上も期待できます。ツールの中には多言語対応のものもあるため、海外ユーザーをターゲットにした施策にも活かせるでしょう。

ハッシュタグを活かしたマーケティング事例

ハッシュタグはSNSキャンペーンに使うと効果的です。UGC(User Generated Content/ユーザー生成コンテンツ)を参加条件にし、ユーザーからの能動的な参加を促すことで、エンゲージメント率を向上させることができます。ハッシュタグを戦略的に活用した企業のマーケティング施策を紹介します。

Nike(ナイキ)のTikTokキャンペーン

スポーツブランドのNike Footballは新作スパイクのリリースに伴い、Z世代とミレニアル世代をターゲット層としたキャンペーンをTikTokで展開しました。「#MagicBoots」のハッシュタグを用いて、ユーザーにサッカーのトリックを投稿してもらうという内容です。220万人のフォロワーを抱える人気TikTokクリエイターを審査員に迎え、内容がよかった動画の投稿者に新作をプレゼントすることにしました。

これにより、3億1700万回以上の動画再生、16万件以上のユーザー投稿、4,600万回超のいいね・シェア・コメントを獲得し、わずか6日間でフォロワー数は21.5万人以上増加。新製品の飛躍的な認知度向上が実現しました。ハッシュタグとインフルエンサー活用を組み合わせた好事例と言えるでしょう。

参考:https://ads.tiktok.com/business/en-US/inspiration/nike-41

ディズニーパークスのキャンペーン

アメリカのディズニーパークスはミッキーの耳をテーマにした写真を「 #ShareYourEars」のハッシュタグを添えてSNSでシェアするたび、1枚につき5ドルをボランティア団体Make-A-Wish Foundation of Americaに寄付するキャンペーンを行いました。

ユーザーのコンテンツが増えるごとに、キャンペーンが自然に拡散されていきます。規模が大きいキャンペーンなだけあって、投稿することで国境を超えて一体感を感じられるのもユーザーにとってのメリットです。目標は最大100万ドルを集めることでしたが、結果的に目標の2倍超に到達しました。
参考:https://www.wdwinfo.com/news-stories/shareyourears-and-help-share-the-joy-with-make-a-wish-and-disney-parks/ 

まとめ

ハッシュタグはターゲット層にリーチするための方法の一つです。SNS上のキャンペーンでも効果的で、国を超えて行う場合は対象国で人気のハッシュタグも押さえておくとよいでしょう。AIツールを活用することで、さらに精密なハッシュタグの生成が期待できます。

Meltwaterの「エクスプロア」を活用すれば、SNSをはじめとした膨大なデータを横断的に検索・分析し、トレンドや競合の動向を効率的に把握できます。たとえば、よく使われる関連ハッシュタグや高いエンゲージメントを得ているハッシュタグを見つけ出し、投稿内容やキャンペーンに活かすことが可能です。戦略的なハッシュタグ運用の一助として、ぜひご活用ください。

この記事の監修者:

宮崎桃(Meltwate Japanエンタープライズソリューションディレクター)

国際基督教大学卒。2016年よりMeltwater Japan株式会社にて新規営業を担当。 2020年よりエンタープライズソリューションディレクターとして大手企業向けのソリューションを提供。 ソーシャルメディアデータ活用による企業の課題解決・ブランディング支援の実績多数。 趣味は映画鑑賞、激辛グルメ、ゲーム

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