オウンド、アーンド、シェアード、ペイドの4つのメディアについて考える

はじめに

マーケティングコミュニケーションのスペシャリストとして成功するのは容易ではありません。

確かに現在、ターゲットとするオーディエンスにリーチするのはこれまでにないほど容易になっています。しかし、メディアのチャネルの種類が拡大して複雑になっているために、マーケティングおよびコミュニケーションのキャンペーンを成功に導くのは、より困難になっています。

つい最近まで私たちが対応していたコミュニケーションのチャネルはオウンド、アーンド、ペイドの3つのメディアでしたが、ソーシャルメディアというプラットフォームが台頭してきたことにより、シェアードメディアという新しいメディアの出現を私たちは目にしています。そして、これらのメディアはそれぞれ独自の目的を有し、うまく使うためには独自のアプローチをマスターすることが必要となります。

このブログでは、いわゆるPESOモデルのコンセプトを一覧し、統合的なマーケティングキャンペーンを展開するうえで、マーケターの皆さんがこれら4つのメディアをいかに活用していけるかについてご説明します。これからご説明するこのPESOモデルはジニー・ディートリックによって提唱されているものです。

これら4つのメディアチャネルの活用法につては当社の Ultimate Guide to Owned, Earned, Paid & Shared Media.もご参照ください。ダウンロードは無料です。

オウンド、アーンド、ペイド、シェアード各メディアの定義

オウンドメディアとは?

オウンドメディアとは、あなたが自ら所有しているメディアです。ソーシャルメディア全盛の“会話の時代”、企業の側は一般の人々にソーシャルメディア上で多くのスペースを譲る形になっていますが、オウンドメディアはマーケティングコミュニケーションのプロがまだコントロールできる唯一のチャネルであり、そこにはあなたの会社のウェブサイト、そこの中の各種コンテンツ、ニュースレターやソーシャルメディアアカウントが含まれます。そしてそれらは2つのカテゴリーに分けることが可能です。

  • あなたが自ら管理するもの(ウェブサイトと各種コンテンツ)
  • あなたがシェアするもの(ニュースレターやソーシャルメディアアカウント)

ウェブサイトおよびコンテンツ

ウェブサイト:これは最も貴重なオウンドメディア資産です。長期にわたってコントロール可能なプラットフォームであると同時に、そこへのビジターをカスタマーへと直接誘導することが可能です。

コンテンツ:コンテンツマーケティングに関して包括的な戦略を持つことは、オーディエンスとの長期的な関係構築し、特定のトピックについてのあなたの独自の視点を提供するうえで最善の方策の一つです。その点で、ブログ、eブックやウェビナーは、あなたのブランドやあなたの有する知見について直接メッセージを発信する場となります。

最近の Edelman Earned Brand report (2018)によれば、64%の消費者が社会的な問題に関する企業のスタンスを知りたがっていることがわかります。ブログはあなたが重要だと考える問題について意見表明する上で理想的なプラットフォームといえます。

 この点ついては5 Blogging Mistakes That Make Your Readers Switch Off.も併せてお読みください。

ニュースレターとソーシャルメディアアカウント

あなたのコンテンツのプロモーションは他人に任せることはできません。

ソーシャルメディアアカウント:ソーシャルメディア のチャネルそのものはコントロールできないとしても、自社アカウントを保有している限り、そこに何をポストし、いつそれをシェアするかのコントロールは可能です。

 これに関連して How to Increase Engagement on Social Media.も併せてお読みください。

 

ニュースレター:eメールを使ったマーケティングは今日に至るまで、最も効率的なオウンドメディア形式です。キャンペーンモニター社によれば、消費者が最も好むコミュニケーション手法は、市場の違いに関わらず常にeメール(always email,)であるとのことです。さらに、eメールベースのコミュニケーションは、ソ-シャルメディア経由のものに比べて2倍ないし3倍も好まれているようです。

オーディエンス向けに自らしっかりとコントロールしたブランドメッセージを発信できるオウンドメディアは強力なメディアです。その反面、オウンドメディアが対象にできるのは自社となじみのある相手に限られます。それだけに、オウンドメディアは新規カスタマーを開拓して業績を伸ばすうえでは最良のメディアとは言えません。

- アンジェラ・ヴィーゼンミュラー メルトウォーターEMEA地域マーケティングディレクター

 

ペイドメディアとは?

ペイドメディアとは、あなたの所属企業・ブランドが所有していないプラットフォームもしくはスペースにおいて有料でメディア露出を獲得することを指します。

これは新たなオーディエンスにリーチするうえでは最も実践的な手段です。ペイドメディアというと、プリント媒体、テレビやラジオでの広告を連想するでしょうが、今やペイドメディアはよりデジタルかつダイレクトなものへと進化しています。今日、効果的なペイドメディアにはネイティブ広告、ソーシャルメディアキャンペーン、サーチエンジン広告(SEA)やリターゲティング広告が含まれます。

ネイティブ広告

参考:BuzzFeed

参考:Allabout 

ペイドソーシャルメディアキャンペーン

現在、世界では38億人がソーシャルメディアをアクティブに使っていると推定されています。 using social media platforms  ですから、あなたのオーディエンスがソーシャルメディア上にいる可能性は高いと言えるでしょう。

したがって、ペイドのソーシャルメディアキャンペーンは、リーチを拡大し、新たなビジネス機会を生み出し、ブランドへのエンゲージメント率を高め、ウェブサイトにより多くのオーディエンスを呼び込むための最適な手段の一つとなります。

さらに、ソーシャル広告を使えば、ロケーション、言語、年齢あるいは個人的な興味といった社会的なデモグラフィー分類に基づいて、ソーシャルメディアのユーザーの中でターゲットを絞ることが可能となり、ブランドにとって最適な人々にフォーカスすることができるのです。

ソーシャルメディアのプットフォームでは、ほとんどのソーシャル広告はネイティブ広告として現れるようにデザインされており、ユーザーがそれを自然に受け入れるように作られています。ツイッター、リンクトインやフェイスブック上では、スポンサー広告のタグをつけた形で、あなたのターゲットとなるオーディエンスのフィードの中に広告を登場させることが可能です。

参考:Instagram

サーチエンジン広告(SEA)

サーチエンジン広告は、あなたのターゲットのオーディエンスがサーチエンジンを使って何を検索しているかに基づいて、あなたのブランドへのトラフィックを生み出してくれます。有料で特定の検索キーワードをあらかじめ確保することで、競合の一歩先を行くことができます。

参考:Google

リターゲティング広告

リターゲティングの手法を使えば、あなたのウェブサイトからいちど離れてしまったビジターを改めてターゲットにすることができます。その仕組みは以下の通りです。

1.あるビジターがあなたのウェブサイトを訪問。

2.そのビジターがあなたのウェブサイトから離脱

3.その後、その同じビジターが第3者のウェブサイト上であなたの広告を目にして、あなたのウェブサイトを再度訪問

ペイドメディアは、あなたのブランドのメッセージや製品、サービスについての情報を適切なオーディエンスに届けるうえで素晴らしい手段ですが、広告の一形態ではあり、オーディエンスの側では、その内容にはバイアスがかかっていると認識してしまいます。

これに関連して Ultimate Guide to Owned, Earned, Paid & Shared Media. も併せてご参照ください。

アーンドメディアとは?

アーンドメディアとは、あなたがコントロールできないソースを通じてあなたのブランドにどれだけの注意が向けられているかを表したものです。あなたのブランドについて触れているウェブサイト、レビューサイト、媒体やブログがこれに含まれます。あなたのブランドについてこうした場所で知ってもらうことにも、もちろん意味があるのですが、消費者をカスタマーに変えていくうえでは、友人や知人からのクチコミを通じて知ってもらう方がより効果的な場合もあります。

アーンドメディアは、第3者があなたのブランドを支持しくれた時に生まれます。

アーンドメディアは、あなたのオウンドメディアおよびペイドメディアのチャネルがきちんと機能していれば、自然に獲得できます。

‐ペリー・ロビンソン メルトウォーターEMEA地域エンタプライスマーケティング担当マネジャー

ところで、消費者の76% (76% of consumers )が家族や友人からのおススメと同じくらいネット上のレビューサイトを信頼しているということをご存じでしたか? 言い換えれば、自然発生的な評価やお客様の声は、信頼獲得の最も効果的な手段となります。

 

インフルエンサーによる自然発生的なレビュー

インフルエンサーは、たとえおカネをもらわなくとも、あなたのブランドが好きであれば、自発的にブランドについてプロモーションしてくれます。エーデルマンによる2019年の調査 Edelman study (2019)によれば、18歳から24歳の消費者の63%が、ブランド側よりもインフルエンサーの方を信頼すると答えていますので、これはとても重要なことです。これは製品レビューの世界で私たちが目にしていることでもあります。

ここに2020年6月のビデオゲームThe Last of Us Part 2 のリリース後の事例があります。リリースからひと月も経たないうちに、“last of us part 2 review”で検索すると30万件以上のレビューが見つかりました。(ここも日本のゲームソフトの事例に変更?)

ゲームのレビューということもあって、YouTube上にもジャーナリスト、インフルエンサーや一般ゲーマーからのレビューが殺到しました。(シェアードメディアの例)

レビューの内容そのものは評価が分かれていましたが、こうした露出はゲーム制作スタジオのNaughty Dog、そしてゲーム発売元のソニーにとって大変貴重なものとなりました。

シェアードメディアとは?

シェアードメディアとは、あなたのブランドに関してソーシャルメディア上にポストされたすべてのコンテンツの総称です。ツイッター、フェイスブック、リンクトイン、ピンタレストやインスタグラム等のプラットフォームにポストされたものを含みます。

こうしたポストにはブランド側、メディア媒体、そして個人から寄せられたものが含まれています。

最高の結果を得るために4つのチャネルをつなげよう

以上4つのチャネルは相互につながっているだけではなく、相互に依存している関係でもあります。

  • オウンドメディアは、あなたが所有していない他の配信チャネルも活用しない限り、関心を集めることができません。
  • ペイドメディアは、オウンドメディアが機能していなければ成果につながりません。
  • そもそもオウンドメディア上でシェアするコンテンツがなければ、シェアードメディアもアーンドメディアも機能しません。

ここで2つのシンプルな例を見てみましょう。

例1.  あなたがブログをポストする場合

ブログをニュースレターとソーシャルメディアのアカウントから既存のオーディエンス向けにシェアして、最新コンテンツとして通知したとします。もし彼らがそのコンテンツを気に入れば、彼らの多くは知り合いとその内容を話題にしたり(アーンドメディア、)ソーシャルメディア上でシェアしたり(シェアードメディア)するでしょう。

また、あなたがそのブログをオピニオンリーダーとシェアしたとします。この場合も同様に、彼らがその内容が興味深いと思えば彼らのオーディエンスとシェアするでしょう。そしてそれを目にした人たちにとってその内容が身近なものであれば、それがさらにアーンドならびにシェアードメディアのチャネルで拡散される可能性があります。

さらに、あなたがそのコンテンツに関連のハッシュタグをつけてプロモートしたり、フェイスブックやリンクトイン上のグループ等にシェアしたりすれば、さらに広範囲のオーディエンスにリーチすることができます。

例2.  あなたが市場に新製品を出す場合

あなたが今度出そうとしている新製品が画期的だと思うなら、業界をカバーしている記者向けにリリースを出すことを選択するかも知れません。記者がその製品に興味を持てば、その製品は記事でカバーされ、そこからアーンドメディアが得られます。

参考:Twitter

そしてあなたのメディア予算にまだ余裕があれば、その製品についてペイドメディアのチャネルpaid media channels.でプロモートすることも可能です。

多くの可能性と組み合わせが考えられます。何が最適なやり方かはあなたの市場やオーディエンスの状況にもよりますが、4つのチャネルをすべて活用するよう、是非トライするべきです。

これら2つの事例の共通点にお気づきですか? さらに別のメディアチャネルも活用することを常に考えるべきです。先ずはあなたのストーリーを拡散することから始めてみましょう。あなたのオーディエンスがそれに興味を持ってくれれば、彼らがそれをさらに彼らのオーディエンスとシェアしてくれるのです。

- アンジェラ・ヴィーゼンミュラー メルトウォーターEMEA地域マーケティングディレクター

成功は自ら作り出そう

これでこれら4つのメディアチャネルの違い、そして成果を生み出すためにこれら4つが以下にお互いを必要としているかがお分かりいただけたと思います。

しかし成功は幸運だけで手に入れられるものではありません。あなたが自ら作り出さなくてはならないものなのです。

さて、それでは、PESOモデルの基礎を理解していただいたところで、Ultimate Guide to Owned, Earned, Paid & Shared Media をダウンロードして各チャネルについてさらに詳細を一覧し、あなたのキャンペーンに活用するための最適なやり方を見つけてください。