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経営幹者に求められる能力:ソーシャルメディアリテラシー


Meltwater

Jun 22, 2017

マーケティングのベテラン演説者として私は、これまでに様々な観点からマーケティングについて語ってきましたが、ここ最近では、ある新しい話題:「経営者のソーシャルメディア」に熱い視線が集まっています。消費者、取引業者とシェアホルダー(株主)は経営者に対しソーシャルメディア上のプレゼンスに、より大きな期待を抱いている事が、明らかになりました。

2015年、ハーバード・ビジネス・レビューに掲載された記事に、世界トップ50に入る大企業のCEO達の80%が、オンラインやソーシャルメディア活動に深く従事していると報告されています。CEO達のわずか36%がオンライン活動していた2010年と比較すと、活動者が飛躍的に増えている事がわかります。この厳しい世の中、強いリーダーはただ社会情勢の流れに沿うのではなく、競合他社と差をつけ、企業を繁栄へと導く方法を習得する必要があるのです。マネージメントの基本をマスターし、ソーシャルメディアを日常業務として取り入れることに加え、更に経営者達は、ソーシャルメディアリテラシーを身につける為に必要不可欠なスキルを持ち合わせているか、自分自身に問いかける必要があるのです。

だが、ソーシャルメディアリテラシーとは、正確にはどの様なものか、また、その重要なポイントとは何か?

ソーシャルメディアリテラシーとは、まったく新しい型のリテラシーを指し、 ソーシャルプラットフォームを理解する以上に、デジタル・ランドスケープをあなたにとって欠かせない重要な専門レパートリーとすることです。知識や技能の視点から、ソーシャルメディアリテラシーを個人と組織の2つの領域に分ける事ができます。

個人の領域から見ると、ソーシャルメディアリテラシーは、コンテンツクリエーター(Content creator)、キュレーター(Curator)とコネクター(Connector)の3つから成ると解釈できます。これら3つのCがデジタルパーソナリティーを作り上げているのです。

コンテンツクリエーションが極めて重要で、私たちが自由にアクセスできる素晴らしいデジタルプラットフォームの数々に、ボリュームと質のあるコンテンツを作り上げ、対話、討論やクリエイティブなアイディアの交換の活性化を促しています。ソートリーダーシップをとるには、コンテンツが肝心ですが、 どのデジタルプラットフォームを使用するかは、クリエーター次第です。例えば、ブログを書くのが苦手で、ブログ更新を非常に面倒と感じてたので、代わりに短い文章で意見や近況をまとめられるTwitterを最大限に活用したり、インスタグラム経由で、コツコツとキャリアを積み上げてきた自分の輝かしい瞬間をとらえた写真を投稿してみたり、LinkedInを使用して同じ業界のプロフェッショナルとネートワークを広げているCEOがいるかもしれません。

使用するデジタルプラットフォームにかかわらず、投稿するコンテンツは経営者のブランド価値を意識した物でなければなりません。積極行動主義や、リーダーシップ、テクノロジーや財政であろうと、自分が情熱を注いでいる物や専門分野を世間の人々に知ってもらうには、ソーシャルメディアは最適な場と言えるでしょう。経営者であれば、思いついた考えを本人の代わりにアシスタントが書き換えることもできますが、肝心なのは、まず経営者自らが有益な知的財産を創作する必要があるという事です。

キュレーションが重要なのは、キュレーションがなければ、閲覧者は散乱した情報の山に埋もれてしまう事になります。まさに、今日のリーダーは、キュレーターと言えるでしょう。内部チームや外部組織は、過剰な情報に攻め立てられている為、適切な背景情報のコンテンツを選び発信していく必要があるのです。どの様な考え、イメージ、アイディアを、特定の利用者が求めているのか、そして、どの情報が、利用者にとって最も関連性があるのか?どうすれば賢く情報がフィルタリングされて、読み手の興味を最大限に引き付けることができるのだろうか?

ブランド・チャンピオンと従業員のコンテンツをまとめあげるのも経営者のためのキュレーション戦略として挙げられます。ブランド共有の気風を吹き込み、ダイバーシティーを全面に出すことで、経営者は魅力的で活気に溢れたイメージブランドを形成することが可能です。優秀な人材が働きたくなる企業作り、消費者が商品を買いたくな仕組みを作り上げることができるのです。キュレーションの際に、簡単で画期的なハッシュタグを活用した優れた事例としてL’Oréalのハッシュタグ#LifeAtLoreal や #LorealCommunityなど が挙げられます。社員に企業イベントや交流会の様子を公開してもらうことで、L’Oréalは社員コミュニティを更に強める事に成功し、ブランドに対し、もっと親しみやすさを感じさせる半面を、幅広い消費者に見てもらうことができました。

まさに、ここでコネクションが生まれたのです。コネクションとは、何がどの様に発言されたかではなく、誰がどの人に対して話しているかという事が重要です。当然、ソーシャルメディアリテラシーが身に付いている経営者はコネクターであり、人々や組織をつなぐ鍵となるのです。朗報なのは、以前に比べると良い人脈を作ることが簡単となり、計画的に絶好のチャンスを捉える準備ができる様になったことです。

イーロン・マスクがTwitterで世間の注目を集めている策略として挙げられるのが、新開発品についての投稿を頻繁に行い、圧倒的な数のフォロワーがいるにもかかわらず、受けた質問には返答していることです。このごく稀な平等主義のアプローチが経営者に大きな利益をもたらし、大勢の人に特ダネを報道する事で、彼らの専門領域を固めることができるのです。

個人レベルで3つのCをマスターするには、経営者らは、組織全体にソーシャルメディアリテラシーを確実に身に付けさせなくてはなりません。CMOやVPだけが問題に取り組むのではなく、このデジタル時代で企業が成長し繁栄していくには、企業にどのようなキャパシティがあるのか、知る必要があるのです。ソーシャルメディアリテラシーを嚙み砕いてみると、機敏性/順応性、集合性、そして信頼性の3つの特徴に分けることができます。これらの3つのAが、最新で革新的な企業としての確立を可能にするのです。

テクノロジーの進化のスピードは、習慣、制度や個人の物事に対する意味づけ等を合わせたスピードよりも速いため、機敏性/順応性が必須となるのです。次に来る波を乗り越えられる人は、波に上手く乗る準備ができているからです。変化の激しい世の中だからこそ、私たちも素早くその変化に対応しなければなリマせんが、変化に対応できる速さは、個人の能力次第です。あなたの企業は、社員のあなたが決断したことに対し機敏に対応することを許可してくれますか?それとも、規則ずくめのため、素早く方針を変えることに、ためらいを感じていますか?選挙対立後に、ツイッターでショーン・スパイサーの批判をDippin’ Dotsが巧妙にかわしたことなどが、機敏性を利用したとても良い事例です。企業が硬い規則や承認に縛られていると、非常に貴重な宣伝機会を逃すこととなります。

功績をあげるには、様々な考えがどのように交錯するのかを知ることが重要な為、集合性は欠かせません。この時代のリーダー達は、多くの人々と交わることが自らを成功へ導くための手段であることに気づく必要があるのです。また、複数の部門(役員会メンバー、顧客、報道陣、内部チーム)から知識を寄せ集め、情報を分析して、最善の決断を下すことが出来なくてはなりません。コミュニケーションの観点からみると、ソーシャルメディアリテラシーが備わっているリーダー達は、単純に解決するものなど、何もないことを理解しています。マーケティングやブランディング、全て画面タッチやマルチポイントで情報流通しているため、私たちはそれに対して、どのように判断し対応するか決めなくてはなりません。

最後に、信頼性が重要なのは、どの企業も社員が企業の顔であり、人間関係を構築するベースとなるからです。企業の透明性という言葉は、ウェブ上では、すでに廃れた言葉で、オープンネットワークこそが重要な信頼関係を築きあげるための真の企業の透明性なのです。おまけに、一生内密に出来るものは何もありません。この事を理解し、その事実を快く受け入れられるのが、賢い経営者です。

まさに彼らが企業の信頼性そのものです。(彼らは、どの様に、どの口調で、人々とオンライン上でコミュニーケーショとるのか?ポリシー(法律が目を通すが、人々に分かりやすい様に話したり)、文化(支持する人、批判する人は内部から出てくる)そして、アクション(発言に対する行動をとっているのか?)は何か。

ここで挙げた項目をチェックリストとして使用した場合、あなた自身や社員チームの経営幹部は、企業をどう評価するでしょうか?ソーシャルメディアリテラシーは経営者にとって、持っていれば有利なスキルだとされていましたが、今後数年にわたり、昇進を狙うには、必要不可欠なスキルとなっていくでしょう。

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執筆者:Forbes、Shama Hyder
このブログはForbesに掲載され、転載されたNewsCred出版者ネットワークから許可を取得しています。