「広報は効果測定しづらい…」これはもう過去の考え方になってきています!メディアに掲載された数はもちろん、「実際どれくらいの人に認知されたか?」という認知度もツールを使って数値化できます。このあたりは前回のブログで詳しく紹介しました。

 

とはいえ広報の現場では「数値化したものの、これをどう社内に報告すれば理解してもらえるのか?」という悩みもあるようで…。数値だけ見せても、経営層にはちゃんと伝わらないかも。そこで攻めの広報を実践している方々が、どう広報効果を社内報告しているか、3つのステップで紹介します!

 

1. 自社が出したニュースリリース効果を測定する

2. 競合他社と自社の広報効果を比較する

3. 記事がソーシャルメディアでどれくらいシェアされたか情報収集する

 

特に3のソーシャルメディアの情報収集は、「広報がそこまでやるの?」と思う方が多いかもしれません。
でも攻めの広報を実践している企業はすでに取り組んでいて、しかもちゃんと成果を上げています。

 

 

自社が出したニュースリリースの効果を測定する

 

自社が出したニュースリリースの結果をまとめるのは、広報の基本ですよね。このブログでも以前紹介しましたが、広報がデジタル対応していればレポーティングもわりと簡単です。

 

ただしデジタルメディアを社名で記事検索すると、リリースの記事もそれ以外のニュースも混在してしまいます。これでは正しいリリース効果が見えないので、ちょっとマズいです。

 

例えばMeltwaterのツールなら、検索結果の記事ごとにタグをつけるという方法があります(検索結果を見て、あてはまる記事にチェックを入れるだけ)。ツールではタグのついた記事だけに絞り込み、グラフ化したレポートを作成することもできます。これなら正確な数値になりますし、レポート作成の手間もかなり減ると思います。

 

ちなみにクライアントさまの中には、逆にタグでリリース以外の記事に絞るところも。リリースを除外して、自社がどう報道されているかをチェックしているそうです。

 

 

ベンチマークとして競合他社の広報効果と比較すれば、もっとわかりやすくなる

 

 

自社の結果をレポートにしただけでは、報告を受ける側は「この数字が結局高いのか低いのか、よくわからない…」ということもあるので、ベンチマークが必要です。そこで報告に競合比較を載せれば、自社の立ち位置がわかりやすくなります。

 

前回のブログでも少しお伝えしましたが、Meltwaterのツールでは下記の2つの指標で自社と競合他社の広報効果を比較できます。

 

・「メディア露出」

メディアに掲載された記事の数

 

・「潜在的リーチ数」

メディアによって影響力は違います。潜在的リーチ数は、記事化したメディア(媒体)のトップページ訪問数(月間)を表したもの。つまり実際にリーチした人の数に近い数値を測ることができます。より多くのユーザーがついているメディアほど、潜在的リーチ数の数値は高くなります。

 

「メディア露出」だけ他社より多くても、ダメなんです。掲載記事数が多いからたくさんの人に認知されたとは限りません(メディアの種類によって影響力が違うので)。そこで「潜在的リーチ数」も見る必要があります!

 

といっても具体例がないと、やっぱりピンとこないですよね。では、ひとつわかりやすい例を紹介しましょう。

 

例:

・日別グラフの比較

自社は平らなグラフで、一気にバズった記事はほとんどないが、一定の露出およびリーチを獲得。
一方B社はグラフの上下が激しく、何度か認知度が急上昇した記事がある。

 

・期間合計値の比較

潜在的リーチ数を期間で合計してみると、実は自社のほうがB社より潜在的リーチ数の合計は多い。

 

この場合グラフだけで社内報告すると「うちよりB社がバズっている。B社のほうが広報がうまくいってるのでは?」と思われてしまう可能性アリ。でも合計を見れば「うちはバズは少ないけれど、コンスタントにいいメディアに取り上げられています。認知度はむしろB社より高いですよ」と報告できます。

 

この例では、自社がコンスタントに記事化される土台はできていることがわかります。さらにバズる記事が増えれば、他社にもっとリードできるはず。経営層に「バズ記事を増やすため、もっとPR予算を増やしましょう」と次の戦略を提案できます。

 

数値を見る以外の活用法もあります。例えば競合他社を含めた業界全体のニュースをチェックするという使い方。競合のリリースがメディアでどう扱われているか、業界全体でどんなトピックが多いのか、ネガティブな記事が出ていないかなど…広報として気になる情報もツールを使えば、簡単に追うことができます。

 

 

記事がソーシャルメディアでどれくらいシェアされたかを情報収集!

 

日本では広報部門がソーシャルメディアの情報収集(ソーシャルリスニングとも呼ばれます)までやっているというのは、まだ少ないですよね。

 

でも攻めの広報を実践している企業では、自社記事がソーシャルメディア上でどう広がったかまでチェックしているところもあります。あくまで私見ですが、外資系企業とか海外から広報のマネージャーを招いた企業の広報部門は、かなりソーシャルメディアを意識している気がします。

 

ソーシャルメディアまで追いかける理由は、一般ユーザーの認知度を測るため。広報のミッションはメディアに記事化してもらうことですが、そもそもの目的は一般ユーザーの認知度を上げることですよね。ソーシャルメディアでは、シェアやいいねなどのアクションを見れば一般ユーザーの認知度がわかりやすいというメリットがあります。

 

Meltwaterのツールの場合、広報として2つの方法でソーシャルメディアリスニングが可能です。

 

1. 記事ごとにソーシャルで拡散されたかどうかを調査

 

記事ごとにソーシャルメディアでのシェア数がわかる機能を使います。(Meltwaterツールでは「ソーシャル・エコー」と呼んでいます)

 

ソーシャル・エコーを使えば、記事がソーシャル上でどう認知されたかを知ることができます。記事ごとのシェア数の差を見れば、どんなニュースがシェアされやすいか傾向を知ることもできますよね。

 ※ソーシャル・エコーはオプション機能となっており、Premium Social Package (PSP)をご契約のクライアントさまにご利用いただける機能です。
詳しくは弊社担当までご連絡ください。
 

2. ソーシャルメディア全体で自社に関する投稿をチェックする 

 

広報として、ソーシャルメディア全体で自社の認知度や評判も知りたいですよね?Meltwaterのツールでは、社名などのキーワードを登録しておけばソーシャルメディアの投稿全体の中から該当するものだけチェックできます。

 

日本ではクレーム投稿などネガティブな投稿がないか調査する、いわゆる危機管理目的で使うパターンが多いようです。これも大事ですし、ポジティブな投稿数を見ていくのもおススメです。広報として自社のことがどう広まっているかを知れば、次にどんなリリースを打てば効果が出るのか参考になるからです。

 

攻めの広報の中には、ソーシャルメディアで情報収集するところも増えてきています。例えば、はじめからソーシャルメディアでのシェアを意識してリリースを作る企業もあります!ソーシャルメディアでシェアされるとき、インパクトが大きいものといえば画像ですよね。シェアを想定してわかりやすい画像をメインビジュアルにしておくとか、そういう取り組みをしているところもあります。

 

またリリースネタをソーシャルメディアで探す、という医療系企業の事例もあります。医療業界で最近問題になっているのが、ソーシャルメディアや掲示板で医療情報が間違った内容で広まっていること。そこで一般ユーザーが誤認していそうな病名をソーシャルメディアで調べ、正しい情報を伝えるため定期的にリリースを出しているそうです。

 

まとめ

 

ブログではこれまで「デジタル時代に攻めの広報になる」というテーマで、書いてきました。あらためて過去のブログも含めて、攻めの広報になるためにフローをまとめてみました。

 

VOL01では「なぜデジタル時代に攻める広報が求められているか?」について、背景や最新トレンドを解説しました。

 

VOL02では、日本の広報の現場に根強い「紙のクリッピング」から、デジタルでの情報収集に移行するメリットを紹介しました。デジタルメディアのモニタリングは、攻める広報のスタートラインだと思います。

 

VOL03では、デジタルに移行した広報がやるべき効果測定について、お伝えしました。数値化して効果測定できれば、広報もPDCAサイクルを回せるようになります。

 

VOL04(このブログ)では、広報効果を社内に報告するコツ、広報としてソーシャルメディアで情報収集する方法をまとめました。

 

今回お伝えしたかったのは、従来メディアとともに一般ユーザーが集まるソーシャルメディアも、広報の対象になってきているということ。実際ソーシャルメディアでブランディングに成功しているところもありますし、採用広報でソーシャルメディアを積極的に使いはじめた会社もありますね(特にBtoBでこの動きをよく見るようになりました)。中小企業で大手メディアになかなかニュースが載らない場合でも、ソーシャルメディアでシェアが広がり認知度が上がることだってあります。

 

成功している広報を見ると、マーケティングに近いスタンスでソーシャルに対応できる力が必要とされているのでは、と感じます。そこで次回は「広報・PR担当としてソーシャルメディアとどう付き合っていくか」について考えます!