ラグビーW杯のソーシャルメディア分析で見えた!企業アカウント成功の秘訣

膨大なソーシャルメディアを分析して、本当に欲しい情報を得るためには仮説が大事になってきます。仮説と聞くと難しい感じもしますが、普段から感じている「なぜこうなっているんだろう?」という疑問がスタートなんです。前回のブログソーシャルリスニングは難しくない!仮説を立てれば分析しやすくなるでも詳しくお伝えしました。 

実例があったほうが分かりやすいと思うので、実際にソーシャルメディアを分析したデータを紹介します!今回はかつてない盛り上がりを見せた、2019年のラグビーワールドカップ日本大会について調べてみました。

ラグビーワールドカップ日本大会では、ソーシャルメディア閲覧数が17億回にも上ったそうです。この数字は前回大会の約4倍!過去のラグビーワールドカップの中で最高だったとのこと。まさしくビッグデータじゃないでしょうか?

ラグビーワールドカップ日本大会のソーシャルメディア分析をもとに、ユーザーのリアルな声の集め方を考えます。さらにこのデータを企業アカウントの運用にどう活用できるかを探っていきます。 

 

ラグビーワールドカップ日本大会のソーシャルメディア分析をしてみた

 

2019年に行われたラグビーワールドカップ日本大会。ソーシャルメディアでもかなり盛り上がりました!個人的に思いついた疑問や仮説を元に、ソーシャルメディア分析をしてみました。対象期間:2019年9月19日(大会前日)~2019年11月4日(大会終了から1日後)

 

・世界中でどの試合が一番バズっていた?日本開幕戦の対ロシアかな?(各対戦試合ハッシュタグをベースに分析)

 

個人的に、分析する前は「事実上決勝とニュースでも話題になっていたオールブラックス v.s. イングランドなのかな」と思っていたのですが、蓋を開けてみるとバズTOP2が対日本戦だったのです!

SNS上のデータでも、今回のワールドカップで日本のラグビーの認知度がかなり上がったと言えるのではないでしょうか。

ちなみに対スコットランド戦はテレビの視聴率もトップだったこともあり、Twitter上でTOP1におどり出るのも納得の数字です。

しかし、前日に関東に直撃した台風に関する投稿もこの対スコットランド戦のバズの要因の一つでした。

 

・どの国のベストプレイヤーが一番話題になっていた?南アフリカの主将、シヤ・コリシじゃないかな?

分析対象:ベスト8のチームからベストプレイヤーを選出
フランス:ギレム・ギラド (C)、アントワーヌ・デュポン、セバスチャン・バハアマヒナ
アイルランド:ローリー・ベスト (C)、ジョナサン・セクストン、タイグ・ファーロング
日本:リーチ・マイケル (C)、福岡堅樹、松島幸太郎
オーストラリア:マイケル・フーパー (C)、デービッド・ポーコック、ジョーダン・ぺタイア
ウェールズ:アラン・ウィン・ジョーンズ (C)、ジョシュ・アダムズ、ダン・ビガー
ニュージーランド:キアラン・リード (C)、ボーデン・バレット、ソニー ビル・ウィリアムズ
イングランド:オーウェン・ファレル (C)、マロ・イトジェ、トム・カリー
南アフリカ:シヤ・コリシ (C)、マカゾレ・マピンピ、ファフ・デクラーク、チェスリン・コルビ

予想は的中でした。やはり、南アフリカ代表”スプリングボックス”史上初の黒人キャプテンとしてチームを優勝へ導いて一世を風靡したシヤ・コリシ選手!スプリングボクスの優勝はもちろん大きいことですが、コリシ選手の黒人として初のキャプテンということこそが、彼が夢見ていた人種平等に対する大きな一歩になり、SNS上でもここまでの反響が出たのではないでしょうか。

また、我ら日本の福岡堅樹選手、リーチ・マイケル選手・松島幸太郎選手が3位〜5位を獲得しています!Twitterでも日本のラグビーに関する認知度が急激に上がったことが見て取れます!これからもラグビーが国民のスポーツになって、2023年にフランスで開催されるワールドカップをみんなで盛り上げていきたいです!

世界のベストプレイヤーベースに分析をしていると、「日本人選手のSNS投稿ランキングも見てみたいな」となり。。。早速分析に!

「やっぱりベストプレイヤーのリーチ・マイケルかな、松島かな、福岡かな」と思っていたのですが、1位に躍り出たのは具智元選手でした!

その中でエンゲージメントが多かった投稿がこちら!

コリシ選手や具選手のように、国際問題を解決すべくメッセージをこのような形で具現化し、SNS上で認知度・理解度を上げるということこそ、今の時代の風潮であり、SNSが社会を動かすメディアの一つになっていることを思い知らされる結果となりました。

・投稿している人はどんな感情だろう?(ポジティブな応援が多いはず) 

上記は、使っている絵文字をベースにJoy (喜び)、Fear(恐怖)、Anger(怒り)、Sadness(悲しみ)に分けたグラフです。

これも予想通りJoy(喜び)やLove(愛)などのポジティブな感情の投稿が多いですね。Fear(恐怖)やAnger(怒り)、Sadness(悲しみ)などは試合に負けた時に一時的に投稿されていますが、試合に対する熱がこのリストだけでもよく分かります。

ちなみにどんな絵文字が良く使われたのかも分析してみました!

 

 

優勝した南アフリカや日本などの国旗や日本を象徴する桜、カナダを象徴する楓の絵文字などが良く使われていたり、ポジティブな絵文字が多く見受けられます。

テレビ観戦している人も多く、リアルタイムで投稿していたのか、テレビの絵文字なんかもリストに出てきました。

ちなみに骸骨の絵文字は10月31日のハロウィンで使われていたみたいです。

現に、ラグビーワールドカップの公式アカウントでもハロウィンの面白い投稿をしていました!!

 

・ソーシャルメディアの分析結果には、企業アカウントに使える情報がたくさんある 

分析データを見ると、企業アカウントの運営に役立つ情報が結構多いと思いませんか?例えばソーシャルメディア上でどんな感情のユーザーが多いかわかれば、投稿内容を調整して共感度の高い内容にできると思います。その結果、リツイートやいいねの数が増えそうですよね。

フォロワーの動きを正確に把握できれば、企業アカウントでいつどんな投稿をすればいいか、判断すしやすくなります。

 

企業アカウントの効果が出ていないなら、運用方法を見直そう

 

実際のところ、企業アカウントの運用って大変ですよね。企業アカウントで投稿するだけでも結構な手間がかかります。特にTwitter、Facebook、Instagramというように、複数の企業アカウントを運用していると「正直面倒だな~」なんて感じる方も多いのでは?

 

それに手動で投稿していると、担当者が会社にいない土日や早朝・深夜などに投稿するのも一苦労です。ここぞというタイミングで投稿できないのは、すごくもったいないです。

 

手動で企業アカウントを運用する方法は、どうしても限界があります。Meltwaterではこうした悩みを解決するため、ツールのアップデートを行いました!今回の「Fjord(フィヨルド)アップデート」でパワーアップした企業アカウントの運用機能の一部を紹介します。

 

・複数のソーシャルメディアを一元管理できて、予約投稿もできる

 

アップデートによって、「Engage」という画面でTwitter、Facebook、Instagram、Linkedinといったソーシャルメディアへの投稿が1つの管理画面でできるようになりました。もちろんソーシャルメディアごとに内容を変えることもできます。従来はソーシャルメディアごとにログインして投稿して・・・という作業を繰りかえす必要がありました。でも「Engage」ならまとめて1つの画面でできるので、その分投稿内容に注力できますよね。

 

もう一つEngageの大きなポイントが、事前に投稿日時を予約設定できる機能です。これなら企業アカウントの運用担当者が会社にいない土日や早朝・深夜でも、好きなタイミングで投稿できるんです。

 

動画でも新機能のデモンストレーションをしています!

 

ちなみに「Engage」は初めて企業アカウント運用する方でも手軽に使っていただけるように、シンプルな機能がメインです。「もっと高機能なソーシャルメディア管理ツールが欲しい!」という場合は、カナダの企業が開発したソーシャルメディア管理ツール「Hootsuite」もご案内しております。(Meltwaterでは2019年夏にHootsuiteとパートナーシップを締結しました)。目的に合うツールをご案内していますので、ぜひご相談ください

 

これからのマーケティングは、広報とコラボすればもっとうまくいく!

 

「Engage」によって、企業アカウントの運用はずっと効率的になると思います。でもそれだけではなくて、「社内で情報共有しやすくなる」という効果もあるんですよね。

例えば「Engage」では、カレンダー形式でいつ、どのソーシャルメディアに対して、どの部署(例えば、広報、営業、マーケティングなど)が、どんな内容で投稿するのかひと目でわかります。これを見ると、社内全体で企業アカウントの動きを追えるというわけです。似たような投稿が防げますし、どの投稿の反響が高かったのかみたいな分析結果も社内で簡単に共有できます。 

このブログでも何度かお伝えしていますが、海外を見ると、広報とマーケティングの違いがだんだんなくなってきたように感じます。実際、広報とマーケティングをひとつの部門に統合するなんて企業も増えていますから。だから今後広報とマーケティングがコラボレーションしていくことは、普通になってくるはずです。

実はこの広報とマーケティングのコラボというのは、Meltwaterのコンセプトでもあるんです

アップデート名に使われている「Fjord(フィヨルド)」は、弊社CEOの出身地であるノルウェーの言葉。長い年月をかけて氷河によってできた地形のことで、ノルウェーの景観の土台になっています。Meltwaterも広報とマーケティングの土台を作る存在になりたい、という思いを込めて「Fjord(フィヨルド)」というアップデート名にしました。

今後もMeltwaterでは、広報とマーケティングがお互いの相乗効果を高められるようサポートしていきたいと思います。

「Fjord(フィヨルド)アップデート」全体の詳しい説明を動画にしました!ぜひご覧ください。

 

 

最後に:分析に協力してくれた、弊社Meltwater Japanのアナリストチーム(ワイキャンプ 朝海、安藤 美波)ありがとうございました!

広報とマーケティングの違いはなくなる?今必要なメディアモニタリングとは

海外でも日本でも、広報とマーケティングの違いがなくなってきました。弊社クライアント様の中には「広報は従来のやり方にこだわってしまうけど、これからはマーケティング部門みたいに新しいことをしないと生き残れない」という方もいらっしゃいます。 

そこで、マーケティングに近いスタンスでソーシャルメディアに取り組む広報の方も増えてきました。一方でリリース関連となると、従来通りニュースメディアだけ見ている広報の方がほとんどじゃないでしょうか? 

ニュースとソーシャルを別々にメディアモニタリングするやり方は、今のトレンドにそぐわなくなってきています。そこで広報としてニュースとソーシャル、2つのメディアを同じプラットフォームで対応するべき理由と、具体策について紹介します!

 

広報がニュースメディアとソーシャルメディア、両方まとめて見るべき3つの理由

 

なぜニュースとソーシャル、両方同じプラットフォームで見る必要が出てきているのか、主な理由を3つにまとめました。

 

1.ニュースメディアは紙からデジタルへ。さらに今はソーシャルへシフト!

 

日本でもすでに、紙の新聞よりネットでニュースをチェックする人が主流なので、広報もデジタルメディアへの対応が必須ですよね。特に10~20代の若い世代になると、ニュースを見るデジタルメディアの中で最も多いのがソーシャルメディア、なんてデータもあります。

 

将来こうした若い世代が消費者のメインになってくるので、「ソーシャルでニュースを見る」というトレンドはますます加速すると思います。こうなるとソーシャルメディアはもうニュースメディアの一種といえます。

 

過去のブログでも詳しく解説しています!

紙メディアのクリッピングからデジタルへ!広報の仕事はどう変わる?(VOL02)

 

ニュースはTVよりソーシャルメディアで見る時代へ。広報はどう対応する?(VOL05)

 

2.広報もマーケティングのように、数値目標・効果測定が求められている

 

広報の効果測定というと、記事掲載数で見る方が多いと思います。でも掲載数だけでは、どのくらいターゲットにリーチできたか判断できません!そもそもメディアによって、読者層や読者数は全然違いますから。それにデジタルメディアでは、記事が転載されたりソーシャルでシェアされたりすることも普通です。

 

こうなると掲載数では追いきれないので、マーケティング的な効果測定が必要です。例えば記事に何個ポジティブワードが載っているかとか、ソーシャルメディアの「いいね」や「シェア」の数を見ることになります。特にソーシャルメディアは、リアルな声を集められるのがメリットです。例えばリリース後、ソーシャル上で自社についてどんな話題が出ているかを見れば、より詳しい効果がわかります。

 

ちなみにリリースを出したとき、自社の結果だけだと広報としてうまくいったかわかりづらいですよね。でもベンチマークがあればどうでしょう?ソーシャルメディアは他社の評判や口コミなどリアルな声をリサーチできるので、競合調査がやりやすくなります。

 

つまり広報として効果測定するには、ニュースメディアだけでは不十分なんです。ソーシャルメディアも一緒に見る必要があります。

 

過去のブログでも詳しく解説しています!

某大手自動車メーカーが実践する、広報の効果測定PDCAとは!?(VOL03)

 

広報の効果測定にソーシャルメディア分析は必須!報告に使える指標とは(VOL06)

 

3.炎上対策も実はソーシャル・ニュース両方カバーする必要がある

 

危機管理として、ソーシャルメディアの炎上対策に取り組む広報も多いですね。ちなみに、炎上ってソーシャルメディア上での出来事というイメージがありませんか?実は炎上対策でも、ソーシャルメディアとニュースメディアの両方見るべきです。

 

ソーシャルメディアで炎上すると、たいていニュースメディアに飛び火します。ニュースとして、大きく報道されてしまうわけです。反対にリリースやニュース記事が発端になってソーシャルメディアで炎上した、なんてこともよくあります。ネットでは短時間で炎上するので、時間との勝負。だからソーシャルとニュースを、まとめてチェックできる体制が重要なんです。

 

過去のブログでも詳しく解説しています!

ソーシャルメディアの炎上って防げる?事例で知る広報の危機管理術(VOL07)

 

ニュースとソーシャルの両方見るために必要なプラットフォームとは

 

ニュースとソーシャルが深くかかわって、連動しているのが今の時代なんです。Meltwaterでもこのトレンドを踏まえて、ツールのバージョンアップに取り組みました。

 

今回の「Fjord(フィヨルド)アップデート」は、ニュースとソーシャル両方見られるプラットフォームが大きなテーマ。両方効率的にモニタリングできるように、インターフェイスの見直しや機能追加を行いました。ここでは、いくつか新機能をご紹介します。

 

ちなみに今回のアップデート、弊社CEOの出身地であるノルウェーの言葉「Fjord(フィヨルド)」と名付けました。なぜフィヨルド?とよく聞かれるんですけど、理由はこのブログの最後にてお伝えします。

 

・リアルタイムにメディアモニタリングができるモバイルアプリ

 

最近は「リアルタイムでメディアモニタリングしたい」という要望が増えています。そこでいつでもどこでもメディアモニタリングできるよう、モバイルアプリを改修しました。

 

今では弊社クライアント様の8割の方にモバイルアプリを使っていただいています。プレス発表会など、外出先でソーシャルやニュースの最新動向を知りたいときに役立っているそうです。

 

・記者のリストアップからリリース配信、効果測定までまとめてできる「Projects」

 

海外では、関連ジャンルに強い記者へ直接ニュースリリースを配信して記事化を狙う手法が一般的ですね。記者が自分の記事をソーシャルメディアでシェアして拡散してくれる、なんてことも結構あります。

 

日本では記者名が表に出ないメディアが多いので、媒体宛にリリースを送ることがほとんどです。ただ外資系企業や海外展開している企業は、記者を指名する手法を取り入れています。

 

そこで「Fjord(フィヨルド)アップデート」では、リリース内容にあう記者のリストアップから、メールでのコンタクト、記事化された後の効果測定までまとめてできる「Projects」という機能を追加しました。これで広報業務がかなりスピードアップした、という方もいらっしゃいます。

 

・リリース効果を数値化して、詳しい効果測定ができる「Custom Scoring(カスタム・スコアリング)」

 

「広報も効果測定が重要!」と以前のブログでもお伝えしましたが、先を行く広報ではさらにやり方がマーケティング的になってきました。ある外資系企業では「狙ったメディアに載ったら30点」「ソーシャルでシェアされたら1点」「記事にネガティブワードがあればマイナス5点」というように、独自にスコア(点数)を決めて効果測定をしているんですよ。かなりマーケティング的な発想ですね!事実、これを実践しているのは、広報とマーケティングが連携できている会社が多いです。

 

でもスコアリングは、手動だと相当手間がかかります。そこでFjord(フィヨルド)アップデートでは「Custom Scoring(カスタム・スコアリング)」(※)という機能を追加しました。あらかじめ設定を登録すれば、リリース単位でスコアを自動計算する機能です。効果が数値化されているので、自社の過去リリースや競合他社リリースと比較しやすくなります。

 

動画で新機能の画面イメージなど、詳しく紹介しています!ぜひご覧ください。

 

※「Custom Scoring(カスタム・スコアリング)」はオプションです。詳細はお問合せください。

 

これからの広報はマーケティングとコラボするのが普通!?

 

広報の方は「ソーシャルメディアが苦手」とおっしゃる方が多い印象があります。でもニュースとソーシャルが同じプラットフォームにあれば、まずは情報収集からはじめる感じで、ソーシャルメディアに慣れていけるのかなと思います。

 

ソーシャルメディアに限定した炎上対策サービスも世の中にはありますが、コストをかけて導入しても結局炎上しなかったら…もったいないですよね。ソーシャルとニュース両方見られるプラットフォームなら、炎上対策をやりながらインフルエンサーを使ったリリースの拡散など、より攻めのアクションができます。こういうマーケティング的な行動が、これからの広報に求められています!

 

広報の仕事や役割がマーケティングに近づいているな、ということをひしひし感じています。実際、広報とマーケティングをひとつの部門に統合するなんて企業も増えていますから。今後広報とマーケティングがコラボレーションしていくことは、普通になってくるはずです。

 

実はこの広報とマーケティングのコラボ、というのはMeltwaterのコンセプトでもあるんです。

 

アップデート名に使われている「Fjord(フィヨルド)」は、弊社CEOの出身地であるノルウェーの言葉。長い年月をかけて氷河によってできた地形のことで、ノルウェーの景観の土台になっています。Meltwaterも広報とマーケティングの土台を作る存在になりたい、という思いを込めて「Fjord(フィヨルド)」というアップデート名にしました。

 

今後もMeltwaterでは、広報とマーケティングがお互いの相乗効果を高められるようサポートしていきたいと思います。

 

「Fjord(フィヨルド)アップデート」全体の詳しい説明を動画にしました!ぜひご覧ください。

ソーシャルリスニングは難しくない!仮説を立てれば分析しやすくなる

ソーシャルメディアにある口コミやトレンド情報を分析して、マーケティングリサーチに役立てる会社が増えてきました。ソーシャルメディアなら、自社サービスのユーザーはもちろん、競合他社ユーザーについての情報も手に入ります。何なら世界中の人たちが今何を話題にしているか?なんてこともリサーチできます!

 

一方で「ソーシャルメディアはとにかく情報量が多すぎる」という悩みもあるようです。ソーシャルメディアの膨大な情報の中から、マーケティングリサーチに使えるデータをどうやって引き出すか。ここで重要になってくるのが「仮説」です。

 

そこで「なぜ仮説が必要なのか」「実際にどうやって仮説を立てていけばいいか」について事例をもとに紹介します!

ソーシャルメディアのビックデータに向き合うために、なぜ仮説が必要?

 

ソーシャルメディアの情報量は本当に膨大です。例えばTwitterでは「1分あたり34万件ツイートされている」なんてデータもあります。想像できないぐらいの量ですね。

 

これだけのビッグデータを扱うわけですから、データからどんな情報を集めたいのか?という「探す目的」が決まっていないと、欲しい情報にたどり着けません。高機能なAIを搭載したソーシャルリスニングツールがあっても、人間が目的をもって使わないと、何の答えも出してくれないんですよね。

 

先日弊社イベントに登壇いただいたレクサスのマーケティングリーダー、スピロス・フォティノス氏も「目的が大事」ということを語っていらっしゃいました。

 

「データを自分の企画を正当化するために使うのではなく、『次に何をしたらいいか』を見いだすために活用すべきです。(中略)どのようなデータを扱う際にも、最も重要なことは「何を知りたいのか」を明確にすること。データを活用したいなら、まずは自分の中の質問をはっきりさせることが必須です。」

 

【参考】講演内容はイベントレポートで詳しく紹介しています!

 

 

この自分の中にある疑問が、仮説につながります。疑問に対して「たぶんこんな理由じゃないかな?」という仮の答えが、仮説になるわけです。ここでわかりやすい事例として、弊社クライアントさまの事例を2つ紹介します。

 

・仮説をもとにソーシャルメディア分析を行った2つの事例

 

1つめは前回のブログでも紹介した、ある食品メーカーの事例。この会社では「自社のヨーグルトをユーザーはどんな目的で買っているんだろう?」という疑問を持っていました。このときは「朝食用に購入する人が多い」という仮説を立てたそうです。

 

実際にソーシャルメディアでユーザーの声を分析してみると、朝食用だけではなくダイエット用などさまざまな理由で購入していることが判明しました。この結果をもとにマーケティング戦略の見直しを行ったそうです。

 

2つめも食品メーカーの事例です。この会社では自社製品の売上比率を見たところ、商品Aの比率が特に高く、「なぜ商品Aの売上比率が高いのか?」という疑問が生まれました。

 

そこで試しに商品ごとにソーシャルメディア投稿数を集計したそうです。結果を見ると売上比率とは異なり、ソーシャルメディアで商品Aについての話題はそれほど多くないことがわかりました。

 

こうなると、例えば「商品Aは投稿数が少ないものの売上は高い。つまりコアなファンが多いのでは」という仮説が生まれます。この会社では投稿の内容も詳しく分析して、商品ごとにどんな話題が多いのかを調べたそうです。

 

「仮説」と聞くと構えてしまう、という方もいらっしゃいます。でも事例にあったように、ちょっとした疑問から仮説につながることがほとんどです。まずは気になっている疑問から「こうじゃないかな?」という仮説を立てていくと、進めやすいと思います。

 

具体的に仮説を立ててソーシャルメディア分析をするコツ

 

仮説はそれほど難しく考えなくていいと思いますが、ソーシャルメディアに慣れていないとスタートでつまずきやすいかもしれません。

 

実際にソーシャルリスニングツールを導入するクライアント様の中にも、はじめのうちは「データが多すぎて、何を見ればいいかわからない」「ソーシャルメディアのデータをどう使っていいかわからない」というご意見もあります。そこで分析する3つのコツを紹介します。

 

(1)大きな課題から深く掘り下げ、的を絞った仮説を立てていく

 

弊社ではソーシャルリスニングツールの操作方法のほかに、分析のやり方についてアドバイスすることもあります。どこから手を付けていいかわからないときは、大きな課題からだんだん掘り下げていく、というケースが多いですね。

 

ある会社では「売上があるけど、なぜうまくいっているかわからない」という課題がありました。これだけだと、正直なところソーシャルメディアを分析する方向がわかりづらいです。

 

そこで掘り下げてお話を聞くと、「部署として売りたい商品とは別の商品がなぜか売れている」ということが見えてきました。こうなると疑問が具体的になっていくので、仮説も立てやすくなります。

 

(2)前年とデータを比べてみると、疑問が生まれやすい

 

他にもどういう方向で分析していいかわからないときは、前年と比較してみるのもおすすめです。例えば今年と昨年の売上を比べてみて、差が出た要因を考えていくと疑問が出やすくなります。

 

ちなみに仮説は正解じゃなくても全然構いません。ソーシャルメディアの情報は幅広いので、仮説として考えていたこととは違う要因が見えてくることも普通によくあります。むしろ売上など社内データだけでは気づけなかったインサイトが見つかるのは、ソーシャルメディア分析ならではのメリットじゃないでしょうか。

 

(3)データの取りこぼしより、全体を見渡すことが重要!

 

ソーシャルメディア分析でインサイトに気づくためには、データ全体を俯瞰することがコツです。ソーシャルメディア分析をするとき「1件もデータを取りこぼしたくない」と考えがちですが、これだとうまく行かないことが多いですね。大事なデータももちろんあるんですけど、全部のデータを集めるのは不可能と割り切ることも必要じゃないでしょうか。

 

ソーシャルメディアの膨大な情報量を扱っているので、まず全体的に仮説があっているかズレているか、俯瞰して見るほうが進めやすいと思います。

 

ソーシャルメディア分析に仮説があれば、消費者の声をもっとビジネスに応用できる

 

仮説をたててソーシャルメディア分析ができるようになれば、より消費者のリアルな声をもっとマーケティングに活用できます。

 

例えばあるブランドでは、日本人が「参加型イベント」と「体験型イベント」のどっちを好むかについて、ソーシャルリスニングツールを使ってリサーチしました。

 

こうしたマーケティングリサーチをすることで、次のイベント企画に大きく役立つ情報が得られますよね。ちなみにこのリサーチでは、実際にはショーを見る「参加型イベント」より、ものづくり体験をする「体験型イベント」の方が人気は高かったそうです。写真映えするかどうが、大きなポイントだったみたいですね。

 

この方が単純にイベントの効果測定をするより、マーケティングに役立つ情報が増えると思いませんか?

 

実際の仮説から検証までのケーススタディがあると、もっとわかりやすいかもしれないですね。そこで次回は実際に疑問をもとに仮説を立て、ソーシャルリスニングツールを使って分析・検証するところまでやってみます!