業績に対するマーケティング効果の定量化や成果の測定において、今日のマーケターにはかつてないほどのプレッシャーがのしかかります。ダイレクトレスポンスマーケターにとっては、このような責任は今に始まったことではありません。キャンペーン開始時に、コンバージョン、販売数、および売上などの重要な成功評価指標が特定され、これらを満たす義務は以前から課せられてきました。高度な測定ソリューションが進歩し、デジタルマーケティングの利用が増加するのに加え、ユーザーレベルの詳細データが利用可能となったことで、ダイレクトレスポンスマーケティングの結果はこれまでにもましてさらに追跡が容易になりました。最高経営責任者(CEO)はROIが測定可能なものであると考えるものですが、ダイレクトレスポンスマーケターはこの期待に応えることができるでしょう。

一方、ブランドマーケターはダイレクトレスポンスマーケターほどの責任を有していません。定量化するのがはるかに難しい「エンゲージメント」などの指標の測定が困難だからです。実際に、Visual IQの最近の調査によると、米国内のマーケターの77パーセントが、ブランドマーケティングの活動にとって測定は非常に重要、または極めて重要だとしながら、84パーセントがダイレクトレスポンスの取組みに比べブランディングの測定能力には自信がないと答えていることがわかりました。

デジタルチャネルはその特性上、追跡がより簡単です。このデジタルチャネルに充てられるマーケティング予算の割合がますます高くなっていく中で、チーフマーケティングオフィサー(CMO)に求められるのは適応です。さらに、ブランドマーケティングの成果および成功の測定基準となる主要業績評価指標(KPI)について理解を深めていかなければならないというプレッシャーがのしかかります。では、今日のCMOがすべきこととは何なのでしょうか?ブランドマーケティングの取組みにより重い責任を課すべく、CMOが考慮すべき4つのベストプラクティスをご紹介します。

時代遅れのサーベイベースの方法に別れを告げる:ブランドマーケターの多くは現在、キャンペーンの効果を測定するのにサーベイベースの方法を当てにしています。しかし、回答者数が統計学的有意に達するまでには時間がかかる上、どのチャネル(テレビ、オンラインディスプレイ等)、またはどの戦術(出版社、プレイスメント、キーワード、クリエイティブ等)がエンゲージメントを牽引しているのかが結果的に分からない場合があります。さらに、大半のサーベイは再現性が乏しく、質問の種類や質問の表現の仕方によって、バイアスがかかりやすくなります。一方、単一のブランドエンゲージメントスコアに基づくデータ駆動型のブランド測定では、測定に対して統一のアプローチが採用されることで、これらの欠陥は解消されます。ブランドマーケターは、実際のユーザーインタラクションに基づく指標を用いて、活動の総合的な分析に必要なレベルのデータを保有し、きめ細やかに最適化を行いながら、ブランドリフトの増加を推進することができます。

デジタルで追跡可能なエンゲージメントを活用する:単一のブランドエンゲージメントスコアを計算して測定と最適化に活用すべく、ブランドマーケターは追跡可能なブランドエンゲージメントの活動を特定することで、ダイレクトレスポンスの戦略に倣うことが可能です。追跡可能な活動の例としては、リッチメディア広告のインタラクション、新規のウェブサイト訪問数、動画視聴回数、および製品コンフィギュレーターや価格コンフィギュレーターなどの主要コンテンツページへの訪問数などがあります。このようなタイプのインタラクションは、トランザクションベースのコンバージョンではありませんが、関心や潜在的な意向を示す指標として重要な価値を有しているため追跡が必要です。そして、追跡することでメディアを最大限に活用することができ、ひいてはこれらブランドエンゲージメントの活動を促進することができます。

インタラクションに価値を割り当てる:追跡可能なブランドエンゲージメントの活動が特定されたら、ビジネスへの相対的な重要性に基づいて、それぞれのインタラクションに価値を割り当てていきます。例えば、ホワイトペーパーのダウンロードは、最終的に新規ウェブサイト訪問よりも2倍のコンバージョンを生み出す可能性があるので、新規訪問の2倍の価値を与えます。価値を割り当てたら、マーケティングチームはメディアを最大限に活用して、より高い価値のブランドエンゲージメント活動を推進していくことができます。

しかし、マーケターの多くは、数十、時には数百にも及ぶブランディングキャンペーン(それぞれのキャンペーンは複数のエンゲージメント活動を推進することを目的としている)を同時に実施するため、一つひとつのブランドエンゲージメント活動を手動で最適化しようとすると、すぐに制御不能スパイラルに陥る可能性があります。そこで、複数のブランド活動を単一のエンゲージメントスコア指標に組み込むためのプロセスを自動化する高度なマーケティング測定技術をブランディングチームに供給します。このようなアプローチによって、測定と最適化が合理化されるだけでなく、ブランドマーケターはどのチャネルおよびどの戦術がブランドエンゲージメントを牽引しているかを簡単に特定することができ、最適化の決定をより迅速に行うことができます。

リーチ指標を補う:プランニングやブランディングキャンペーンの成果の測定において、リーチはこれまでも、そして未だに重要な指標であり続けています。リーチ分析は、特定の期間内に広告が合計何人の人に露出されたのかを測定するために利用されます。このリーチ分析を用いると、ブランドマーケティングの成果を理解し、最適化するのに役立つ洞察を得ることができます。しかし、リーチはブランドエンゲージメントの代理指標でしかありません。広告の露出を追跡することはできますが、広告が消費者のブランドとのインタラクションにどの程度の影響を及ぼすのか(仮にあったとすれば)については明らかになりません。リーチがエンゲージメントスコアへの補足となれば、望ましいブランドエンゲージメントの行動を取るよう見込み顧客を促すと証明されたチャネルと戦術へ、マーケターは自信を持って予算を割り当てることができます。

ダイレクトレスポンスにフォーカスした取組みであれ、ブランディングにフォーカスしたものであれ、あるいはその両方であろうと、今日のCMOは重い責任を負っています。前述したベストプラクティスに倣うことで、CMOとそのチームはあらゆるマーケティング活動にわたって同様のデータ駆動型の特長を注入していくことができます。CEOと最高財務責任者(CFO)はまた、マーケティング活動がもたらす業績への影響を裏付ける定量化された正当な証拠を得ることができます。

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執筆者:Business2Community、Bill Muller
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